2021年4月16日16:31
NTTデータは、地銀共同センター参加行とともに、銀行の営業店への来店者の利便性向上にむけて、現金、印鑑、伝票などが減少する将来予測をもとに、営業店のスマート化に向けた最適な機器構成や人員配置の実現を目的とした共同検討を始めたと発表した。
まず青森銀行、京都銀行、池田泉州銀行、西日本シティ銀行の4行と検討を開始。パソコンやタブレットといった汎用端末などを活用した営業店システムの共同開発等によるコスト低減により、行内の事務処理にかけていた経営資源を顧客サービスに傾注できるようにする。具体的には、サービスの向上やデジタルチャネルへのシフトに対応した店舗機能の見直しに取り組む。
NTTデータは、4行との検討結果をもとに取り組み範囲を地銀共同センター参加行(13行)に拡大。営業店システムのコストを最大で5割削減することを目標に共同化の検討を進め、2022年度をめどに共同化した営業店システムの利用開始を目指す。]
同取り組みの背景として、地銀共同センターの参加行において、これまで営業店は顧客へサービスを届ける最大の接点として重要視されてきた。一方でデジタル化の進展やコロナ禍の影響により顧客接点が多様化するとともに、印鑑や紙を必要としない事務手続きを認める法改正が進んでいるほか、キャッシュレス決済サービスも普及、拡大してきている。
現在、営業店に配置されている金融専用端末は、参加行全体で約1万台にのぼり、またその仕様は参加行の事務規定にあわせて、独自機能が搭載されていることが多く、これまではシステムの共同化が困難とされてきた。また、5~6年ごとに必要となる端末機器交換の費用は参加行にとって負担が大きく、投資に見合う十分な効果が得られにくくなっているという。
これらの状況を踏まえ、各参加行においては、顧客接点としての営業店に関する機能の見直しが進んでおり、各行の共通的な経営課題となっていることから、地銀共同センターとして共同検討を進めることとなった。
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ペイメントナビ編集部
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