2021年5月6日8:00
MUFGグループのGlobal Open Network Japanは、Akamaiと共同開発したブロックチェーンプラットフォーム「GO-NET」を活用したサービスの第一弾として、2021年4月5日より「GO-NET FM/センター接続サービス」の提供を開始した。第二弾以降として端末接続サービス、与信枠管理サービスなどの製品ラインナップを用意。さらには決済以外の分野でも、このブロックチェーン技術を活かしたいとしている。
記事のポイント!
①「GO-NET FM/センター接続サービス」開始、「GO-NET」はWallet内包型のブロックチェーンネットワーク
②ネットワーク利用料の高止まりという問題に対応
③220万台設置されている飲料自動販売機等向けのサービスも展開
④ペイメント事業者の与信枠管理機能を代替、大量高頻度データの証跡保管等を実施へ
⑤決済以外の分野にも適用可能
⑥GO-NETをHUBとしたデジタルエコシステム形成を目指す
ブロックチェーンの真髄である高い改ざん耐性・可用性に加え
大量・高速処理能力、および利用料の低減を実現
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と世界最大級のCDN(Content Delivery Network)事業者であるAkamai社が共同設立したGlobal Open Networkの国内事業会社であるGlobal Open Network Japan(以下、GO-NET Japan)では、ブロックチェーンプラットフォーム「GO-NET」を開発。これを活用した「GO-NET FM/センター接続サービス」の提供を4月5日より開始した。
「GO-NET FM/センター接続サービス」は、クレジットカード利用時のオーソリにおいて、加盟店および決済センターとクレジットカード会社のデータ中継を担うサービスだ。これに先立ち2020年12月にセイコーソリューションズの「CREPiCO決済情報処理センター」と接続し、三菱UFJニコスをローンチカスタマーとして試験運用を行っており、課題検証等を経て本格稼働に至ったもの。今後は加盟店および決済センター、クレジットカード会社などのペイメント事業者に、幅広く利用を呼び掛けていく。
「GO-NET」はAkamaiのプラットフォーム上に構築されたWallet内包型のブロックチェーンネットワークである。ブロックチェーンの最大の特徴である改ざん耐性や可用性を備えていることはもちろん、ペイメントカードの国際セキュリティ基準である「PCI DSS」の認定も取得済み。さらにこれまでブロックチェーンのアキレス腱と言われていた大量・高速処理の限界を克服し、秒間10万件のキャパシティと、エンド・トゥ・エンドで概ね2秒以内のレスポンスを実現しているという。将来的には秒間処理能力を1,000万件まで拡張可能だ。
エンド・トゥ・エンドで2秒以内の処理を実証
ネットワーク利用料を従来より安価に抑える
GO-NET Japan 営業企画部長 桑原康史氏は「Akamaiのネットワークはまさにインターネット上の高速道路。そのゲートウェイまでのワンマイルは各加盟店の通信環境に委ねられることになりますが、試験運用では、エンド・トゥ・エンドで2秒以内で処理できることを実証済みです。お客様がPINを入力した2秒後にレシートが出てくる。お客様になんらストレスを感じさせないレベルを実現できています」と説明する。
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