Global Open Network Japan事業停止の経緯は?ブロックチェーンや決済領域のチャレンジは継続

2022年2月24日8:11

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、2022年2月22日、連結子会社である Global Open Network Japan (GO-NET Japan)の事業停止に向けて準備を開始したと発表した。当日は、三菱UFJ銀行 決済企画部長 兼 デジタルサービス企画部 高橋秀氏が記者向けに事業停止に至った経緯、今後の展開について説明した。

現実世界とデータがDXでつながる世界を模索

GO–NET Japanは、2019年4月に三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と世界最大級のCDN(Content Delivery Network)事業者であるAkamai(アカマイ)が共同設立した。設立の経緯として、AI、クラウド、ビックデータ、ブロックチェーンといった新テクノロジーの発展、BaaSに代表されるデジタルデータを支えるインフラになること、5Gや6Gを支えるインフラのニーズが広がると考え、現実世界とデータがデジタルトランス フォーメンション(DX)でつながる世界を基盤として支えるため、プロジェクトを立ち上げた。

MUFGと協業したAkamai Technologiesは、Contents Delivery Network事業のリーディングカンパニーとなる。世界中に約32.5万台の自社サーバを保有し、さまざまな場所から高速・大容量かつ安全なデータ通信が可能だ。GO–NET Japanでは、ブロックチェーン技術を活用し、大量処理・高可用性・信頼性を実現した次世代プラットフォームを目指していた。

特徴として、秒間10万件の処理能力が挙げられる。また、1.8秒以内(End to Endで2秒以内)で処理が可能だ。さらに、ブロックチェーンの特徴である高い改竄耐性や、ペイメントカードの国際セキュリティ基準である「PCI DSS」、MUFGの厳格なセキュリティ基準もクリアしている。

「GO-NET Blockchain Platform」の特徴として、①GO-NET Blockchain COREは、複数ユースケース/複数顧客間の共有型構成、②顧客間のデータ分離とアクセス制御はAPIで実施、③取引リスト等、参照系の支援機能を提供する業務サーバを配置、といった点を挙げている。同社の事業ロードマップでは、「大量・高速処理」「信頼性・セキュリティ」「Wallet管理」「グローバル対応」という強みを生かし、ペイメント領域で事業基盤を確立のうえ、IoT領域への参入を中長期的に想定していた。

事業化には想定より時間を要する見通しに

2021年4月から開始した「GO-NET FM/センター接続サービス」は、クレジットカード利用時のオーソリにおいて、加盟店および決済センターとクレジットカード会社のデータ中継を担うサービスとなっていた、また、8月からは第二弾のサービスとして、飲料自販機やコンビニエンスストアなどの少額決済に対応する「GO-NET FM/端末接続サービス」を開始した。

IoT領域では、前倒し実現にむけて幅広く顧客と事業と協議していたという。一部で具体化に向けた話はあったというが、全体としては新しいマーケットの立ち上がりまで想定より時間がかかり、長期の黒字化が難しいと判断したという。今後は、取引先および関係各社との協議を経て、GO-NET Japan の事業を停止し、その後Global Open Networkおよび GO-NET Japan の清算手続を進めていく。

高橋氏は「いくつかの領域ではローンチに成功してきましたが、全体の大きなペイメント領域のターゲットであるクレジットカードのトランザクションに関しましては、コロナの影響等々もあり、当初の事業計画から見込みが外れてしまい、こういう大量・高速決済のニーズが顕在しませんでした」と話す。コロナ禍の中、GO–NET Japanのシステムを選択する企業を獲得するのは短期的には厳しく、「IoT領域もかなり時間がかかることが判明しました」と高橋氏は説明する。さらに、日本では既存のペイメントインフラが強く、新たなインフラを短期で根付かせるのは難しく、置き換えに相応のコストがかかる点もネックとして挙げた。GO-NETの高速・大量処理を生かすためには維持コストがかかり、それに見合う案件が難しいと判断したそうだ。

ブロックチェーンはニーズが顕在化した領域でチャレンジ
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