2021年7月21日7:30
Global Open Network Japan(GO-NET Japan)は、2021年7月20日にオンラインで記者説明会を開催し、2021年4月より開始した「GO-NET FM/センター接続サービス」に続く第2弾サービスとして、「GO-NET FM/端末接続サービス」の本格展開を2021年8月より開始すると発表した。
飲料自販機やコンビニなどの少額決済に対応
クレジット少額決済のプロセッシングコストを圧縮
GO-NET Japanは、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と世界最大級のCDN(Content Delivery Network)事業者であるAkamai(アカマイ)が共同設立したGlobal Open Networkの国内事業会社だ。同社は、「高い信頼性」「圧倒的な処理能力・スピード」「Wallet管理」「グローバルカバレッジ」の4つのコアバリューを強みとしたブロックチェーンプラットフォーム事業を展開している(参考記事)。
4月5日から開始した「GO-NET FM/センター接続サービス」は、クレジットカード利用時のオーソリにおいて、加盟店および決済センターとクレジットカード会社のデータ中継を担うサービスとなる。今回、第二弾のサービスとして、飲料自販機やコンビニエンスストアなどの少額決済に対応する「GO-NET FM/端末接続サービス」を8月から開始する。
国内の民間最終消費支出に占めるキャッシュレス決済比率は2014年の16.9%から2019年は26.8%と着実に伸びており、政府が掲げる「40%も数年以内に達成されます」とGlobal Open Network Japan マーケティング部長 桑原 康史氏は話す。現状、国内のキャッシュレスの主流はクレジットカードとなり、2019年度で90%の比率を占めている。そのクレジットカードの客単価別の利用を見ると、1,000円以上10万円未満は63%と高い比率を誇るが1,000円未満は37%となり、「伸びしろが大きい」と桑原氏は説明する。
また、新たな潮流としてタッチ決済(EMVコンタクトレス)の本格的な兆しが挙げられる。タッチ決済は、かざすだけのスピーディな支払いが可能で、サインレス、クリーンといった特性があり、少額決済で重要な役割を果たす。一方で、クレジットカード処理コストの高止まりなどが原因で、少額決済のビジネスモデルが成り立ちにくい課題もあり、ペイメント事業者にとって逆ザヤになりかねないとした。桑原氏は「少額決済のネットワークフィーを大幅に低減し、加盟店及びカード会社の双方が受け入れ可能な採算性を実現しています」と話す。
「GO-NET FM/端末接続サービス」では、クレジットカードの少額決済分野のプロセッシングコストを大幅に圧縮。7月12日から飲料メーカーでのフィールドテストが行われているが、安定稼働を続けているとした。全国規模の飲料自販機パートナーで稼働しているが、守秘義務契約の関係で社名の公表は難しいという。
三菱UFJニコスとJCBと提携し4ブランド対応
従来から5分の1程度の水準で提供可能
また、カード会社として、三菱UFJニコス、およびジェーシービー(JCB)と提携。Visa、Mastercard、JCB、American Expressの4ブランドに対応する。
具体的なサービスとして、自動販売機や自動精算機、コンビニやドライブスルーなどをサポート。シンプル、セキュア、低コストを掲げる。まず、決済の支払い種別を一括払いのみに限定し、情報処理プロセスを簡素化を図る。また、センターがペイメントカードの国際セキュリティ基準「PCI DSS」に準拠しており、加盟店側でのクレジットカード情報の保持は不要なため、セキュリティ投資を圧縮できる。加えて、自動販売機や自動精算機分野においては「既存のペイメントネットワーク料金の概ね5分の1程度の水準で提供できます」と桑原氏は自信を見せる。
一括払いがメインの領域での導入を推進
飲料自販機での導入目標は?
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