福島県磐梯町がブロックチェーン技術活用の「磐梯町デジタルとくとく商品券」販売開始

2021年7月16日9:00

福島県磐梯町(ばんだいまち)は、2021年7月15日に、ブロックチェーン技術を活用したデジタル商品券「磐梯町デジタルとくとく商品券」(以下、磐梯デジとく)を販売開始した。同日販売した1,000セットは短時間で完売するなど、住民の関心の高さをうかがわせた。

当日には販売開始のセレモニーも実施。左から磐梯町 副町長 橘純一氏、磐梯町商工会 会長 吉田長政氏、Digital Platformer 執行役員 CPO/CRO(Chief Planning Officer / Chief Revenue Officer)山本 武史 氏

デジタル変革を進める磐梯町
ブロックチェーン技術採用のデジタル商品券

磐梯町の人口は約3,400人。少子高齢化、地域経済の停滞などの課題に直面しているが、デジタル技術を活用することで、町民本位の新しい行政経営のモデルを実践する必要があると考え、「デジタル変革戦略室」を設けるなど、DX(デジタルトランスフォーメーション)に力を入れている。例えば、町民に音声で情報を伝え、会話できる「AIスピーカー」を導入にむけての実証実験を実施。また、スーパーマーケットのリオンドール磐梯店と連携してマイナンバーカード取得者に電子マネーを付与する取り組みを行っており、福島県で2位となる49.9%の取得率となった。6月28日には、地場産品の魅力を発信する独自のWEBサイト「福島県磐梯町ふるさと納税サイト」を公開している。

磐梯デジとくは、福島県会津若松市の会津大学が開発に携わったソラミツのブロックチェーン「ハイパーレジャー・いろは」を活用している。磐梯町では、デジタル活用を進める中、ソラミツとDigital Platformerから説明を受け、行政が発行するデジタル商品券としては、日本で初めて同技術を導入したという。

Digital Platformer 代表取締役CEO 山田芳幸氏はオンラインで参加。磐梯町は同社のデジタル通貨発行SaaSプラットフォーム「LITA(リタ)」の初の事例に。今後全国での導入を進める

町内の店舗で1円単位で利用可能
店舗はスマホアプリ、紙のQRコードで対応

磐梯町では紙のとくとく商品券を10年ほど前から販売していた。令和3年度は7月1日から2,000枚、1枚の販売金額5,000円で20%のプレミアム率(6,000円分)が付いた券を販売した。1世帯10万円(20枚)が購入可能だったが即日で売り切れるなど好評だった。3年前から磐梯町にはスーパーマーケットがなかったが、6月24日にリオンドール磐梯店がオープンし、同店舗でとくとく商品券が使用できることも購入を後押しした。

磐梯デジとくでは、平日1,000枚、土日1,000枚の計2,000枚を販売している。1枚ごとの販売金額は5,000円だが、25%のプレミアム率(6,250円分)が付き、世帯10万円(20枚)まで、町内勤務者1人当たり5万円(10枚)まで購入可能だ。

7月15日から商工会で販売を開始したが、多くの町民が訪れ、同日の予定枚数1,000枚(625万円分)は短時間で完売した。高齢者も含め、数多くの人が購入。町民が購入した磐梯デジとくは、同日から12月31日まで32店舗(7月16日時点、予定も含む)で利用可能だ。リオンドール磐梯店やセブン-イレブン磐梯インター店、JAあいづ燃料磐梯SSといった日常利用する店舗でも使用できる。

商工会で利用者のスマホに磐梯デジとくを入金

利用者は、商品券をスマートフォンにチャージして使用可能だ。紙の商品券では、500円以下はおつりが出なかったが、磐梯デジとくは1円単位で利用可能となり、より利便性が高まった。

店舗はスマートフォンに磐梯デジとくのアプリをダウンロード、もしくは紙のQRコードを設置して対応可能だ。

アプリ利用時では、スマホやタブレットの磐梯町デジとくアプリを立ち上げ、販売金額を入力してから、QRコードを表示する。利用者自身のスマホで磐梯デジとくアプリを立ちあげ、店舗のスマホに表示されたQRコードを読み取って決済が可能だ。印刷したQRコードの場合、利用者自身のスマホで磐梯デジとくアプリを立ち上げ、QRコードを読み取って、購入金額をアプリに入力して、店員確認後に決済可能だ。現状は紙のQRコードの設置店が多いという。

リオンドール磐梯店では紙のQRコードを設置

店舗で使用された磐梯デジとくの金額精算は、2022年1月31日まで商工会で行える。加盟店への支払いは小切手となるが、精算に対し、加盟店手数料などの費用は発生しない。

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