2021年8月2日9:44
楽天グループ、楽天カード、楽天インシュアランスホールディングスは、2021年7月27日、オンラインで「フィンテック・保険事業を中心とする楽天エコシステムセミナー」を開催した。当日は、楽天インシュアランスホールディングス 代表取締役社長 橋谷有造氏、楽天カード 経営企画部長 久保達哉氏が登壇。楽天グループのFinTech(フィンテック)事業と楽天エコシステムの強みについて紹介した。
売上収益はフィンテック事業が35.1%に
楽天のグローバルの流通総額は約22兆円を超える。また、売上収益に占める各セグメントの比率はインターネットが約5割を占めるが、フィンテックも35.1%となっている。
楽天会員数は1億を超え、楽天ポイント発行数約4,700億、累計ポイント発行数2兆ポイント、ポイント消化率90%以上となっている。楽天ポイントは総合満足度ナンバー1でロイヤリティ向上に寄与しているとした。エコシステムとポイントの最たる事例として、楽天グループサービスを使えば使うほどポイントアップする楽天SPU(スーパーポイントアッププログラム)を挙げた。これにより、エコシステムのクロスユースを促進。2つ以上のサービスを利用しているユーザーは73.5%となっている。このようにユーザー数を増やし、クロスユースを促進してLTV(ライフ・タイム・バリュー)を拡大することでメンバーシップバリューを高めている。
楽天生命は楽天ポイント付与が契約のきっかけに
楽天インシュアランスでは、2019年に「楽天ポイント」が貯まる生命保険、損害保険、ペット保険の販売を開始した。2020年は保険グループ全体で70億円を超える事業に成長しており、保険事業の売上収益は楽天証券と同等の規模となってきた。
「楽天生命」の契約者に検討したきっかけを聞いたところ、「楽天会員だから」「楽天ポイントが貯まるから」といった回答が多数となり、楽天のエコシステムの効果を発揮できているとした。実際に、「楽天ポイント」導入後のインターネット新規契約保険料(ANP)が、好調に拡大している。
成長の大きな要因は、業務改革人取り組んだからとした。2019年6月にWebで「楽天保険の総合窓口」を開設し、楽天保険グループの商品についての相談や問い合わせ、契約者の手続きをワンストップで受けることが可能となった。また、オフラインの楽天会員にも保険サービスを提供するため、2021年2月より楽天生命の対面募集代理店での楽天損保、楽天ペット保険の取り扱いを開始している。
さらに、「楽天損保」で取り扱う住宅向け火災保険「ホームアシスト」では、2020年1月に、日本初の水災リスクに応じた保険料を導入した。建物の住所から、国土交通省のハザードマップ情報を参照し、建物の所在地における水災リスクに基づいて料率を設定することで、リスクに応じた合理的な保険料を設定しているそうだ。
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