2011年1月21日8:00
「EC決済、EC活用の最新トレンド」~ウェブマネー(WebMoney)
業界№1のシェアを誇る「WebMoney」
堅調なオンラインゲームに加え、ソーシャルゲームが急成長し利用拡大
サーバ管理型電子マネーを代表するウェブマネー社の「WebMoney」。オンラインゲームなどPCのデジタルコンテンツはもちろん、ソーシャルゲームを中心とした携帯コンテンツなどの新市場を積極的に開拓し、同社の予測を上回る急激な成長を見せている。
3大ソーシャルゲームで採用
SNS、映像、電子書籍分野での成長に期待
ウェブマネー社が提供する「WebMoney」はインターネット専用のプリペイド式電子マネーサービスだ。オンラインゲームなどのPCにおけるデジタルコンテンツを中心に利用されており業界の30~40%のシェアと推測される。
WebMoneyの販売店舗数はコンビニエンスストアを中心に約4万店舗。さらに、クレジットカードやネットバンキングでも購入可能だ。2010年9月末現在の利用額は約325億円に上り、同社では2010年度の予測値を555億円から687億円に上方修正した。
利用分野としては、オンラインゲームがもっとも多いが、2009年後半からソーシャルゲームを中心とした携帯コンテンツでの利用が急伸している。すでに、WebMoneyはモバゲー、GREE、mixiの3大ソーシャルゲームで導入されており、今後も成長は続くだろうと同社では予測している。そのほか、スマートフォンや電子書籍端末の拡大に伴い、SNS、映像、電子書籍などの分野での急速な伸びが期待できる。
携帯公式サービスでいち早く決済をスタート
デジタルコンテンツの活性化に向けた取り組みも展開
2010年7月29日からは、NTTドコモの携帯公式サービスであるグリー社の「GREE」、フェイスワンダワークス社の「GIGAッch」でWebMoney決済がスタート。携帯公式サービスで携帯キャリア決済以外が採用されたのは初となった。
同社では、デジタルコンテンツ市場の活性化を目指し加盟店と連携した販促キャンペーンやリアルイベントなども積極的に展開。2010年9月にはオンラインゲーム運営企業と協力し、「東京ゲームショウ 2010」へ出展。また12月には最も支持されたオンラインゲームをファン投票により選出する国内最大規模の祭典「WebMoney Award 2010」を実施し、市場活性化に努めている。
また、デジタルコンテンツの楽しさを伝え、人と人をつなぐ取り組みとして、コミュニティサイト「messe.」を開始。さらに、任意の「WebMoney」を寄付でき個人のブログや活動を応援できる「ぷちカンパ」、個人が提供するサービスへのお支払いが出来る「速フリ」など、個人間電子マネー取引サービスを提供している。
また、会員登録制度も実施しており、IDとパスワードで簡単に利用できるWebMoneyのお財布機能「ウェブマネー ウォレット」、お得なポイントが貯まる「ウェブマネー ウォレット+(プラス)」を提供し、現在の会員数は150万人を誇る。さらに、動画を見るだけでWebMoneyが貯まるウィジェット型動画配信サービス「manna」と、広告によりWebMoneyが貯まる「ポイントパーク」のサービスを提供している。中でも「manna」はウィジェット型サービスとしては国内最大級の会員数を誇っている。
今後、同社ではデジタルコンテンツへの決済サービスにとどまらず、新規ビジネスの展開も検討している。