【緊急特集】世界のBNPLの特徴、メリット・デメリット、プレイヤー徹底解説(2)

2021年10月20日8:30

前回の「その(1)」に引き続き、和田文明氏に世界の“BNPL”(Buy Now, Pay Later)動向について紹介してもらう。今回は世界のプロバイダー動向について紹介してもらった。

和田文明

記事のポイント!
①BNPLプロバイダーの3つのカテゴリー
②American ExpressのBNPLの後払いのペイメントオプション“Plan It”
③ChaseのBNPLの後払いのペイメントオプション
④アメリカのBNPLマーケットは?
⑤アメリカンのBNPLサービスプロバイダーの比較
⑥BNPLサービスプロバイダーであるKlarna
⑦Amazonとも提携するAffirm
⑧Square買収のAfterpayは“Clear Pay”としてさまざまな国でBNPL事業を展開
⑨オーストラリアベースのプロバイダー大手Zip
⑩柔軟なBNPLプランを提供するOpen Pay 

“BNPL”(Buy Now, Pay Later)プロバイダーには、(図表1)のように、「ダイレクトプロバイダー」の他、「ファシリテーター」や「レトロアクティブプロバイダー」といった三つのカテゴリがある。

(図表1)“BNPL”(Buy Now, Pay Later)関連事業者のカテゴリとそれぞれの主な企業

ダイレクトプロバイダー

Afterpay (オーストラリア)、Zip Pay (オーストラリア)、Open Pay (オーストラリア)、Clarna(スウェーデン)、Affirm (アメリカ)、Sezzle (アメリカ)、Pay Pal(アメリカ)

ファシリテーター

VISA、Mastercard、Shopify(カナダ)、Stripe(アメリカ)

レトロアクティブプロバイダー

American Expressの“PlanIt”、Chase の“My Chase Plan”

各種資料より作成

〇ダイレクトBNPLプロバイダー
ダイレクトBNPLプロバイダーは、マーチャント(加盟店)のWebサイトやPOS(Point-Of-Sale)で“BNPL”(Buy Now, Pay Later)の後払いのペイメントオプションを提供し、財務リスクはこれらのサービスプロバイダーが負う。主なダイレクトBNPLプロバイダーには、スウェーデンのKlarnaの他、オーストラリアのAfterpayなどがいる。アメリカベースの代替オンラインペイメントソリューションのPay Palは、30ドル(約3,300円)から1,500ドル(約16万5,000円)の購入の支払いを4回の支払いに分割できることができる「PayPal Pay in 4」という独自の“BNPL”(Buy Now, Pay Later)の後払いのペイメントオプションをPay Palの顧客やマーチャント(加盟店)に提供している。

〇ファシリテーター
ファシリテーターは、ダイレクトBNPLサービスプロバイダーと提携し、マーチャント(加盟店)に対し、マーチャント(加盟店)が消費者に“BNPL”(Buy Now, Pay Later)の後払いのペイメントオプションを直接提供できるようにする。ファシリテーターには、カナダベースのE-コマースのプラットフォームであるShopify(本社:カナダ、オタワ、創業:2006年)やアメリカとアイルランドのベースのモバイルPOSペイメントのStripe(本社:アメリカ、サンフランシスコ、アイルランド、ダブリン、創業:2009年)がいる。また、クレッジットカードやデビットカードのネットワークであるVISA USAは、2020年7月より、“BNPL”(Buy Now, Pay Later)のパイロット版として後払い(分割払い)のペイメントオプションの提供を始めている。また、同じくクレッジットカードやデビットカードのネットワークであるMastercardもカードプロセッシングサービス大手のTSYSとタイアップし、“BNPL”(Buy Now, Pay Later)の展開を図っている。

〇レトロアクティブ(遡及)BNPLサービスプロバイダー
レトロアクティブ(遡及)BNPLサービスプロバイダーの“BNPL”(Buy Now, Pay Later)は、消費者が購入に際し、クレジットカードを使用し、クレジットカードでの支払い時に柔軟な支払いオプションとして“BNPL”(Buy Now, Pay Later)の後払いのペイメントオプションを利用することができる方法を開発した。こうしたクレジットカードに付帯するペイメントオプションは、“BNPL”(Buy Now, Pay Later)の“代替”(Alternative)ともいわれている。

レトロアクティブプロバイダーであるT/EカードのAmerican Expressの“PlanIt”、“Plan It”や大手クレジットカード発行銀行であるChase の“My Chase Plan”などのネーミングで、このタイプの“BNPL”(Buy Now, Pay Later)の後払いのペイメントオプションを自社のカード会員に提供している。

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