2021年9月30日7:05
無人決済ソリューションシステムを展開するTOUCH TO GO(TTG)と三菱商事エネルギーは、TTGの新しいプロダクトである極小地向け無人決済システム「TTG-SENSE MICRO」の導入を開始した。1号店として、千葉市美浜区の太陽鉱油千葉新港サービスステーション(SS)内に「フード&カフェ」コーナーをオープンした。(ライター:小島清利)
極小スペースでの無人決済店舗を実現
運営コスト的にも効果的な手段に
2021年9月28日、三菱商事100%出資の石油製品の国内販売会社、三菱商事エネルギー 経営企画部長 近藤健一郎氏やSSを運営する太陽鉱油 経営企画担当部長 諏訪原高博氏、TTG 代表取締役社長 阿久津智紀氏らが出席し、報道陣に「フード&カフェ」コーナーの内部を公開した。
フード&カフェ太陽鉱油千葉新港SS店の店舗面積は約7平方メートル。天井にカメラ8台を搭載し、極小スペースでの無人決済店舗を実現している。室内に入り、ゲートを通過すると、陳列棚が一望できる。おにぎりやパン、菓子、飲料など170アイテムを取り扱っており、欲しい商品を手に取り、自動会計へと進む。支払い方法はSuica等の交通系電子マネー、クレジットカードのキャッシュレス決済に対応しているほか、現金も使える。ガソリンスタンドは24時間営業だが、フード&カフェの営業時間は午前7時から午後11時まで。
太陽鉱油千葉新港サービスステーションでは、一日約1,000件の利用があり、大型トラックの給油も多い。トラックドライバーらからは食料品などのニーズがあったものの、スペースが狭く、売上規模も小さいことから、出店ができなかった。今回、「TTG-SENSE MICRO」を活用することで、無人での店舗オペレーションを実現し、トラックドライバーのオアシスとしての機能が高まることが期待される。近藤氏は「TTG-SENSE MICROは、ガソリンスタンド内の建築物に関する消防法の規制もクリアしており、運営コスト的にも効果的な手段だ」と話す。
ドライバーの夜間の食事場所を確保
SS運営会社の収益化、幅広いエリアで展開へ
サービスステーション業界では、働き手の不足から、現状のスタッフで負担なく展開できる新たな付加サービスが求められている。一方、大型トラックには、コンビニ・飲食店などに立ち寄りたくとも駐車できる場所が極めて限定されているため、ドライバーは日ごろから食事や休憩場所を探すことに苦慮してきた。さらに、コロナ禍において、飲食店の営業時間が短縮されると、特に夜間の食事場所が限られてしまうこともあり、ドライバーの健康にかかわる問題として指摘されてきた。
三菱商事エネルギーでは、トラックドライバーが利用する大型SSを始め、全国のSSにTTGの新プロダクトである極小地向け無人決済システム「TTG-SENSE MICRO」を積極的に導入することで、無人での店舗オペレーションを実現し、SS運営会社のさらなる収益化の実現を目指す。
売上規模が十分でないために、コンビニエンスストアが出店できないような土地や自動販売機しか置けない程度の極小の土地、人材不足の過疎地などでも、物販の展開の可能性を探る。この事業は首都圏から全国まで、幅広いエリアでの展開を視野に入れている。
一日の売上高の想定は?
無人決済店舗の新たな市場を開拓へ
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