2021年10月5日8:30
PayPayが今年10月からコード決済手数料の有料化に踏み切ったのに伴い、競合他社も動きを活発化させた。コード決済各社は手数料の値下げや無料サービス期間の延長などを相次ぎ発表し、PayPayが有料化するタイミングで仕掛けた格好となった。各社とも手数料収入を見込めないまま体力を維持できるのか、また、PayPayは有料化により黒字化につなげられるのか、「コード決済」は消耗戦の様相を帯びてきている。
通販研究所 渡辺友絵
記事のポイント!
①PayPay発表後、各社が手数料キャンペーンを発表
②楽天が中小加盟店の開拓強化
③「au Pay」と「d払い」は無料期間を急きょ延長へ
④中小店舗が手数料を支払うことに躊躇する可能性は否定できない?
⑤“客単価が低い店舗“が離脱する可能性も
⑥各社が事業健全化を探る時期に
■業界最低水準に設定し月額サービス利用でさらに減額
バーコードやQRコードを使う「コード決済」のシェア拡大を図るPayPayは、圧倒的な資金力と営業力で業界を牽引してきた。キャッシュバックや懸賞金などの大型キャンペーンでユーザーを取り込むとともに、決済手数料無料化により大規模企業から個人商店まで幅広い加盟店開拓を進めている。
8月19日には「ユーザースキャン」と呼ばれる直契約の加盟店について、これまで無料だった手数料を10月から1.98%に有料化すると発表。PayPayアプリでユーザーに店舗紹介などを行う月額1,980円の「PayPayマイストアライトプラン」を契約した加盟店については、1.60%に減額するとした。さらに、同プランの契約者には10月以降最大6カ月間にわたり決済額の3%が還元される。
PayPayと同じソフトバンクグループのLINE PayもPayPayが発表した当日、10月から2.45%に有料化するとしていた決済手数料を1.98%に引き下げると発表。PayPayとの加盟店統合も見据え、足並みをそろえたとみられる。
10月からPayPayが決済手数料を有料化することは以前から公表されていたが、手数料率については明らかではなく、競合他社は対抗策を練っていたとみられる。PayPayの会見後2週間足らずの8月末までに、各社は次々と手数料キャンペーンを発表し追従を図った。
■楽天は年商10億円以下の新規加盟店を「手数料実質0円」で開拓
楽天ペイメントは8月25日、年商10億円以下の中小新規加盟店を対象に、従来3.24%だった「楽天Pay」の決済手数料を10月から1年間は実質0円にすると発表した。加盟店から振り込まれた決済手数料や振込手数料を全額キャッシュバックする。
期間中には、「楽天Pay」利用者にも長期間のポイント還元キャンペーンを実施。キャッシュレス化を目指す中小店舗の手数料をなくし集客支援も行うことで、これら店舗の90%をカバーできると自信を見せる。これまでは比較的大手の加盟店を中心に導入を進めてきたが、今後はPayPayが強みを持つ中小店舗の開拓を強化する。
■「au Pay」と「d払い」は無料期間を急きょ延長
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