2021年10月20日17:05
凸版印刷は、電子マネーやクレジットカード決済などで使用できる抗ウイルス性能を有したカードを提供しているが、このほど、カードプリンタ「CP500」に対応した、抗菌・抗ウイルス性能を有する転写フィルムを開発。SIAA(抗菌製品技術協議会)認証を取得したと発表した。なお、抗ウイルス性能のSIAA認証を取得したカードプリンタ用の転写フィルムは国内初となるそうだ。抗ウイルス加工のSIAA認証はISO21702にて定められた試験に合格し、ガイドラインに基づいて品質管理された製品に対して、マーク表示を認めている。
この転写フィルムを活用して発行されるカードは、表面に抗菌・抗ウイルス成分を含んだコーティングが施されることにより、特定のウイルス、細菌の数を減少させることが可能になる。抗菌・抗ウイルス性能を有する転写フィルムにより、衛生的なキャッシュレス決済や従業員の安全確保を支援するそうだ。
同転写フィルムは、すでに「CP500」を導入している場合は、新たな機材導入や改修をすることなく抗菌・抗ウイルスカードの発行ができる。
さらに、絵柄が転写されるフィルムは透明であるため、券面の色味を変わらず再現できるなど、意匠性を損なわずに利用することが可能だという。
価格は、抗菌・抗ウイルス性能のない従来の転写フィルムと比較してカード1枚当たり1円以内の増額で提供する(片面印字の場合)。凸版印刷は同製品を金融機関や、医療現場、食品業界に加え、国内外問わずさまざまな業界へ拡販し2025年度に関連受注を含め約10億円の売上を目指す。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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