2011年2月2日8:00
旅のプロが考えた高付加価値なサービスを提供
稼働率、平均単価ともトップクラスの「JTB旅カード」
旅行業界最大手の株式会社ジェイティービー(JTB)では、旅する人の頼れるパートナーとして、旅行先や日常のショッピング利用によって数多くのポイントが貯まり、会員のトラベルライフをサポートするサービスを付帯した「JTB旅カード」を発行している。
キャッシュレスで傷害保険が受けられる
海外で日本語緊急電話サポートも実施
ジェイティービー(JTB)では2009年4月から、ジェーシービー(JCB)、セディナと提携し、「JTB旅カード」の発行を行っている。ラインアップは年会費1,680円の「JTB旅カード」(Visa/MasterCard)、JALマイレージサービスとカーライフサポート機能を付帯した年会費2,100円の「JTB旅カードJMB」(JCB)、ゴールドカードが年会費1万5,750円の「JTB旅カードゴールド」(JCB)となっている。
開始から2年弱で会員数は35万人を突破。「早いうちに50万人を達成したい」とJTB旅カード推進本部営業企画部マネージャー 藤岡茂一氏は自信を見せる。
トラベル&エンターテイメントとクレジットカード決済は親和性が高いこともあり、JTBでは古くからカード事業を展開していた。黎明期には単独イシュアとしてカードを発行し、その後JCB、三井住友カード、セントラルファイナンス(現セディナ)等と提携カードを発行した。「当時のカードは旅行時の傷害保険などの付帯サービスで、カード会社のプロパーカード同様のサービスを提供していたため、JTBとしての独自色があまりなかった。そのためお客様に魅力が伝わらず、終盤は会員増加が伸び悩む時期が続いた」と藤岡氏は話す。
そういった過去の経緯を踏まえ、JTBは2009年4月にJTBならではのサービスや特典を付帯したJTB旅カードの発行に踏み切った。
「例えば、JTB旅カードに付帯する旅行傷害保険はJTBグループのジェイアイ傷害火災保険がサービスを提供しています。海外300カ所以上の提携病院で旅行者が治療費などを一切立て替える必要はなく、キャッシュレスで診察を受けることが可能です。また、海外55都市にあるJTBのデスクにおいて各種トラベルサービスを幅広く提供。さらに、万が一のトラブルの場合には、世界28カ国からフリーダイヤルにて24時間の日本語による緊急電話サポートを備えています。その他にも会員専用ホームページにおいて旅行先観光情報の提供など、旅行者の役に立つサービスを多数用意しています。これらはいずれもJTBグループのネットワークを活用した唯一無二のサービスです」(藤岡氏)
ポイント付与率の高さが特徴
1回の旅行で多くのポイントが貯まる
それに加え、JTB旅カードならではの特徴として藤岡氏は「ポイントの付与率の高さ」を挙げる。同カードではカードのショッピング利用額(決済額)に応じてJTB旅カードゴールドでは1.5%、一般カードでは1%の「JTBトラベルポイント」が付与される。さらにJTBグループ販売店での対象旅行商品の購入金額に対してそれぞれ0.5%が加算して貯まり、貯まったポイントは1000ポイント単位で1ポイント=1円相当で旅行代金の支払いに使用することができる。
「旅行商品は比較的単価が高いため、1回の利用でもたくさんのポイントが貯まります。旅行好きな方にとって次の旅を実現するトラベルポイントが貯まることは、航空会社のマイレージと同様に非常に魅力的なのだと思います。付け加えるならば、移動手段が限られてしまう航空マイレージと比べてJTB旅カードはJTB店頭の豊富な旅行と交換できますし、最小利用単位が1000ポイント~と低いこともお客様からご支持をいただける理由だと思います。実際に航空会社のマイレージからJTBトラベルポイントに移行されるお客様が多数いらっしゃいます」(藤岡氏)
JTB旅カード ゴールドの
平均利用額は年間200万を超える
カード会員の特徴としては、カード会社が発行するクレジットカードのプロパーカードなどと比較しても非常に利用単価が高いという。
「提携するカード会社から“JTB旅カードはメインカードとしてご愛用いただける稼働率の高いカード”として評価をいただいています」(藤岡氏)
特にJTB旅カードゴールドの平均利用額は年間200万円超と群を抜くという。
「ご定年後のセカンドライフで旅行を存分に楽しみたいというお客様には、ポイント還元率の高いゴールドカードをお勧めしています。それからハネムーンのお申込にご来店されるお客様には“ご婚礼関係の出費をゴールドカードでお支払いいただき、貯めたポイントでハネムーンをアップグレードされてはいかがですか?”ということを必ずご案内しています。アクティブミドル世代のお客様が多いことに加えて、新婚世代のお客様ニーズを積極的に取り込んでいることが利用額を高める要因となっています」(藤岡氏)
新規入会についてはJTBの旅行窓口での営業が中心だ。店頭では旅行スタッフが顧客と1対1で接する機会が多いため、カードの魅力が伝わりやすい。さらに繁忙期に併せて特別な入会キャンペーンも実施している。例えば、JTB旅カードゴールドについては最大2万円相当を還元する新規入会キャンペーンを実施するなど、相当な力の入れようが伺える(2011年1月現在)。
旅行先の加盟店でポイントをチャージできる
「JTBトラベルポイントギフト」を配布
旅行先でのサービスについても積極的に実施している。例えば2010年10月1日~2011年3月31日まで、北海道や沖縄などの観光スポットで、200ポイントの「JTBトラベルポイントギフト」を配布している。券面に記載されているシリアル番号をPCやケータイ電話で登録するとトラベルポイントが貯まる仕組みだ。さらにJTBトラベルポイントギフトを受け取った人の中から、抽選で100人に1万ポイントをプレゼントするキャンペーンも実施中。
「旅行先でのイベントはお客様からの評価がとても高く、さらには地域観光振興のお役にも立てますので、今後も意欲的に取り組んでいきます。この他にも旅行を軸としたJTBならではのサービスを多数企画しています。ぜひ今後の活動にご期待ください」(藤岡氏)
株式会社ジェーシービー(JCB)からJTB旅カード推進本部に出向しているマネージャー竹崎治人氏は、「お客様に沢山メリットがあるカードはその分収益性が低くなることは言うまでもなく、提携カードの共通の課題です。JCBにおいても例外ではありませんが、JTB旅カードは稼働率と利用額を向上させることで課題をクリアできた成功事例として捉えられています。なおかつJTBグループの数千万人規模のお得意様に対するCRM戦略とマッチングさせることで、ますます発行枚数を増やすことも期待できます。JCBにとってJTB旅カードは非常に期待度の高い戦略商品と位置づけられています。引き続きJCBのマーケティングノウハウを最大限に活用し、さらなる会員拡大を目指して推進していきます」と最大の賛辞をもって締めくくる。
JTBとJCBの両社による取り組みにより、日本人観光者がどんどん世界中に送り出され、日本ブランドを世界中にアピールすることになる。中国人富裕層の消費動向に諸外国の注目が集まるなかで、JTB旅カードは色々な意味で期待の高い一枚となりそうだ。