2011年2月25日7:50
「提携クレジットカード」の新潮流~三井住友カード/エフアンドエム「F&M MMCカード」(2)
経費は自動的に収支計算
エフアンドエムの作業も効率化
エフアンドエムが提供する記帳代行サービスは、個人事業主や中小企業が行っている経理仕訳や帳簿記帳を代行するもので、領収書などの経理書類を月々まとめてエフアンドエムへ送付するだけで、各個人事業主や中小企業の業種に応じた会計データを作成するサービスである。この「F&M MMCカード」は、エフアンドエムの記帳代行サービスを利用する個人事業主を対象としており、より便利に記帳代行サービスを利用できるだけでなく、ショッピング機能やワールドプレゼントをはじめとする三井住友カードのサービスも受けられるカードとなっている。年会費は2,625円(税込)だが、年間50万円以上利用すると次年度の会費が半額の1,313円(税込)になる。
従来、記帳代行サービスを利用する個人事業主は、月々の領収書や利用代金明細書をすべて送付する必要があり、書類の整理などの手間がかかっていたが、F&M MMCカードで決済すればその負担を軽減できるという。
「個人事業主がF&M MMCカードで経費の決済を行った場合、その費用は自動的に収支計算され、エフアンドエムで試算表が作成されます。エフアンドエムとしても領収書などの入力処理やパンチの手間がなくなるため、作業の合理化につながります」(下川氏)
初年度にエフアンドエムと契約する
個人事業主の1割の会員獲得を目指す
「F&M MMCカード」の会員は、「海外旅行傷害保険(最高2,000万円)」「お買い物安心保険(年間100万円まで)」「福利厚生代行サービス」「ワールドプレゼント」「ETCカード」「三井住友カードiD」のサービスも利用可能だ。
提携するエフアンドエムでは、確定申告が終わる2011年4月以降、さらに会員獲得の強化を図る方針だ。三井住友カードでは、エフアンドエムと契約する個人事業主の約1割の会員の獲得を初年度の目標としている。
個人事業主を対象とした提携カードは、三井住友カードにとって今までにない新たな試みであり、可能性は未知数。同社も今後の展開に期待している。