「楽天キャッシュ」の投信積立開始、グループ外10万カ所の現金チャージ取り込みで成長目指す

2022年6月21日9:00

楽天ペイメントは、2022年6月16日、楽天グループのオンライン電子マネー「楽天キャッシュ」の特徴について説明する記者向けの勉強会を開催した。「楽天キャッシュ」はこれまで、クレジットカード「楽天カード」からチャージして「楽天ペイ」アプリで支払うと1.5%還元などグループ内での訴求を行ってきたが、「楽天ギフトカード」のリアル店舗での展開、セブン銀行ATMからの現金チャージに対応するなど、グループ外部からのサービスの取り組みにも力を入れるそうだ。

楽天ペイメント 執行役員 戦略室長 諸伏勇人氏

最大10万円までキャッシュレスで積立が可能に
2022年末までは1%の楽天ポイント付与

楽天証券では6月19日から、「楽天キャッシュ」で5万円まで投資信託の積立ができるようになった。すでに楽天証券では、楽天カードで月に5万円まで積立ができるが、今回のサービス開始により毎月最大10万円までキャッシュレスで積立が可能だ。同取引では、全積立対象商品において、「楽天カード」からの「楽天キャッシュ」チャージ額に対して0.5%分の「楽天ポイント」が付与される。加えて、12月末まで、投信積立の「楽天キャッシュ」利用額に対し、0.5%分の「楽天ポイント」が付与されるキャンペーンを実施。これにより、2022年中は最大1%分の「楽天ポイント」が貯まる。さらに、「楽天キャッシュ」決済の開始を記念して、8月分の積立約定に「楽天キャッシュ」を利用した人全員で総額100万円分の「楽天キャッシュ」を山分けするキャンペーンを行う。

同サービスに合わせて、1時間に1回残高をチェックし、自動でチャージ可能な「残高キープチャージ」の設定が可能となった。これにより、仮に残高が設定した金額を下回った場合、不足金額を自動でチャージできるため、毎月の投信積立でチャージ忘れを防止可能だ。また、自身の積立金額に合った金額を設定でき、普段の街やeコマースの買い物で残高不足を心配せずに支払いが可能だ。今回のサービスを筆者も試してみたが、5万円の「残高キープチャージ」の設定は想像以上に簡単にできた。

「楽天ペイ」アプリでハブの役割を果たす
楽天Edyとの相互交換を今夏に順次対応予定

今回、投信積立で新サービスを開始した「楽天キャッシュ」は、「楽天ペイ」アプリにおいてユーザーにさまざまなサービスを提供するためのハブの役割を果たしている。2008年にサービスが始まり、当時はアフィリエイトの報酬などで利用されていたが、電子マネー「楽天Edy」のノウハウを活用して改善を重ねてきた。

天ペイアプリでは、「チャージする」「支払う」「送る」「貯める」「運用する」「チャージして電車に乗る」といったことが可能だが、多くのサービスで「楽天キャッシュ」が重要な役割を果たしている

「楽天キャッシュ」の特徴として、楽天会員なら誰でも登録なしで使うことが可能だ。また、「楽天カード」からチャージしてよりお得に支払いに利用できる。さらに、「楽天ポイント」のように簡単に、いつも通りに支払いに使うことが可能だ。「楽天キャッシュ」は、「楽天カード」からチャージをすると0.5%還元され、「楽天ペイ」支払い時の1%還元と合わせた計1.5%還元となっている。楽天ペイメント 執行役員 戦略室長 諸伏勇人氏は、他の残高払いと比較してもバランス良く、利点の多いサービスだとした。還元率が高い「楽天カード」からチャージすればよいシンプルな条件、決済の翌日にポイントが付与される点が好評だという。

楽天Edy 楽天キャッシュ事業推進室 副室長 鍋山隆人氏。「楽天キャッシュ」は1.5%還元など楽天ペイユーザーへの訴求、わりかんや小遣いで送ってもらうなど、仕組みの部分で取り組んできたという。今後は「楽天ポイントの発行額を超えて、電子マネーの規模感になる」とした

チャージについては、2018年7月から、CtoCフリマアプリ「ラクマ」の売上金で開始し、2019年から楽天カード2,600万枚、口座開設数1,200万口座の楽天銀行からのチャージ、2021年2月からビットコインなどの「暗号資産チャージ」を展開している。

2020年11月からは、支払いを便利にするため「ポイント払い 瞬間チャージ」による自動チャージも実施。利用者は、仮に決済時にポイント保有残高が不足していた場合、即座に指定した金額が「楽天キャッシュ」にチャージされ、ポイントと合算して「楽天ペイ」アプリのポイントカードの提示で支払いが可能となった。

チャージした「楽天キャッシュ」はリアル・オンラインの500万カ所で利用可能だ。さらに、楽天Edyとの相互交換を今夏に順次対応予定であり、利便性を高めていくそうだ。

全国10万のタッチポイントからチャージ可能に
外部連携のポテンシャルが高い理由とは?

「楽天キャッシュ」の2021年の「楽天ペイ」アプリからの年間チャージ額は+146%となり、「倍、倍々と伸びています」と諸伏氏は成果を述べる。

「楽天キャッシュ」は、楽天エコシステムのハブ的な存在を担っていたが、「一歩、二歩進めるために外との連携を強くしていきたい」と諸伏氏は意気込む。

このコンテンツは会員限定(有料)となっております。続きを読むには「Paymentnavi Pro 2022」のお申し込みが必要となります。
詳細はこちらのページからご覧下さい。

すでにユーザー登録をされている方はログインをしてください。

関連記事

ペイメントニュース最新情報

決済シーンにdelight(ワクワク感)を!PCI P2PE 認定国内実績 No.1の「確かな信頼」を提供します(ルミーズ)

国内最大級のクレジットカード情報データベース(アイティーナビ)

電子マネー、クレジット、QR・バーコード、共通ポイントなど、多数のキャッシュレス決済サービスをワンストップで提供(トランザクション・メディア・ネットワークス)
決済領域を起点に多様なビジネスニーズに応える各種ソリューションを提供(インフキュリオン)
ReD ShieldやSift等の不正検知サービスを提供し、お客様の不正対策を支援(スクデット)
「お金の流れを、もっと円(まる)く」決済ゲートウェイ事業のパイオニアとして、強固なシステムでキャッシュレス決済を次のステップへと推進します。(ネットスターズ)
現金とキャッシュレスの売上をリアルタイムに確認可能なIoTプラットフォーム「IoT Cube」/Pay BOX(飛天ジャパン)

BtoCもBtoBも。クレジットカード決済を導入するならSBIグループのゼウスへ。豊富な実績と高セキュリティなシステムで貴社をサポートいたします。(ゼウス)
TOPPANの決済ソリューションをご紹介(TOPPANデジタル)
多様な業界のニーズに対応した、さまざまなキャッシュレス・決済関連サービスを提供する総合決済プロバイダー(DGフィナンシャルテクノロジー)
決済業務の完全自動化を実現する「Appian」とクレジット基幹プラットフォームを合わせてご紹介!(エクサ)

国内最大級の導入実績を誇る決済代行事業者(GMOペイメントゲートウェイ)

チャージバック保証、不正検知・認証システムなどクレジットカード不正対策ソリューションを提供(アクル)

非対面業界唯一!!カード会社とダイレクト接続により、安心・安全・スピーディーで質の高い決済インフラサービスを提供。Eコマースの健全な発展に貢献する決済代行事業者(ソニーペイメントサービス)

stera terminalでお店のポイントがつけられる「VALUE GATE」(トリニティ)

Spayd スマートフォン、タブレットがクレジット決済端末に!(ネットムーブ)

DNPキャッシュレス 決済プラットフォームをご紹介(大日本印刷)

PAGE TOP