2022年9月26日8:00
freeeは、2022年9月20日に新オフィスを報道陣に公開した。同社は、これまでの五反田から大崎へオフィスを拡大移転した。リモートワーク生活が定常化している中で、社員が行きたくなるオフィスを目指したそうだ。
freeeを利用する事業者、社員が約2倍に増加
当日は、新オフィスのコンセプトについて、CCOの辻本祐佳氏が紹介した。新オフィスは、敷地面積約2倍だが、五反田の8.5フロアから4フロアとなり、ワンフロアに社員が集約するようにしている。

同社では、新型コロナウィルス感染拡大を受け、2020年3月に約500名の全社一斉リモートワークを決断。約500名(当時)の従業員がリモートワークへ切り替えた。顧客との打ち合わせや社内行事等がすべてオンライン開催となり、状況を鑑みながら、出社方針の見直しを実施している。
freeeは年々成長し、2019年6月末対比で2022年6月末の顧客事業者数が16万から37.9万に、従業員数は497人から1,083人と約2倍に増加している。
同社では、急拡大する組織と事業をさらに成長させていくためにオフィス移転を決断した。同社には創業時から、業務はツールで効率できるがコミュニケーションは効率できないという考えがあり、物件の選定、内装の設計にいたるまで「同じ場所に集まってコミュニケーションできる広さ」「偶発的な出会い/話題を生む仕掛け」「会議室の不足やオンライン商談に適した多様な環境構築」といった要件を重視した。
また、freeeでは社員が顧客の工場を見学したり、新卒社員が会計事務所での作業を経験するなど、現場でどういった課題に直面しているのか、どういったことを大切にしているのかを知る機会をつくってきたが、「店舗や会社に出社して働く皆様と我々の働き方が大きく異なる。そういった場合には我々の提供する商品や、サービスの価値の向上に影響してしまうのではないかという懸念もオフィス移転の1つの理由となっています」と辻本氏は説明する。
社員自らが「行きたくなる」オフィスを目指す
freeeの出社方針は、エンジニア職が週1日から、その他の職種は週3日からの原則出社となる。また、個人の事情によって出社が難しい場合などは上長に相談し、フレキシブルな働き方を一緒に考えていくそうだ。
新オフィスでは、社員自らが「行きたくなる」オフィスを考案。社内SNSで全従業員から募ったアイデアを基にコンセプト会議室を制作したが、216件のアイデアが寄せられた。オフィスコンセプトは「たのしさダイバーシティ」だ。例えば、駄菓子やアイスクリームが食べられる駄菓子屋をイメージした会議室、オーブンや食洗器などが揃ったキッチン付き会議室、テントやハンモックのあるキャンプスペースなどの会議室・執務スペースを揃えた。
なお、移転後の約10日の実績を見ると、週に1回出社した従業員の割合は約80%となった。
なお、新オフィスでは、入退館のカードレス化、ゲスト来訪時の受付業務効率化を目的に、ビットキーのスマートロックのbitlockシリーズや受付システムのworkhub Receptionを導入している。オフィス内の各扉には、専用リーダを設置することで、社員個人のスマートフォン等によるモバイルFeliCa機能などを活用し、オフィスのカギ解錠が可能だ。また、Googleカレンダーにゲストの来訪日時を登録すると、自動で当日の入館用QRコードをゲストに発行・送付する機能も提供しているという。今後、freeeではビットキーと、「workhub」と「freee人事労務」を連携させたカギの解施錠履歴をもとにした勤怠システムへの自動反映機能開発を検討するそうだ。
