日本のキャッシュレスを後方から支え、海外展開を目指すIWIの今後の取り組みは?

2022年10月20日8:00

「決済市場は時代を変革する衝撃波の震源地」

■決済・カードビジネス直球インタビュー
インテリジェント ウェイブ(IWI)は、イシュア、アクワイアラを含むカード会社向けの決済ネットワーク接続システムや不正検知システムを開発してきた。生活インフラとしてキャッシュレス化を支えるIWIの代表取締役社長を務める佐藤邦光氏は、大日本印刷(DNP)でICカードの進化を牽引するとともに、決済事業の立ち上げに貢献した実績もある。今回は佐藤氏に、IWIの決済事業や新たな展開、人財開発などについて話を聞いた。

インテリジェント ウェイブ 代表取締役社長 佐藤邦光氏

記事のポイント!
①DNPではITビジネスを統括
②IWIはDNPの決済ビジネスを後方で支える
③IWIは決済インフラを支え、38年間止まらないシステム提供
④“時代を新しくする衝撃波(ウェイブ)の震源地に立つ”
⑤6年前からはSaaS型サービスを強化
⑥アライアンスも積極的に展開

⑦変革する日本の決済市場で攻めの展開も強化へ
⑧クラウドという新しい技術を武器に3度目の海外に挑戦
⑨「IFINDS(アイファインズ)」のニーズがアジアで見込める
⑩リアルタイム分析の仕組みを決済以外の領域に
⑪人財の確保や働き甲斐を追求する取り組みを加速
⑫人事改革にも積極的
⑬ビジネスライアビリティを実現するためのプロジェクト始動
⑭アジアでの成功のポイントは?
⑮現在は日本企業がアジアで成長できるチャンスに

DNPのセキュリティや決済を後方支援
38年間、止まらないシステムが強みに

佐藤氏は、1983年にDNPに入社し、ICカードビジネス開発本部長、情報イノベーション事業部C&Iセンター長、情報イノベーション事業部副事業部長を歴任。国内屈指の実績を誇るICカード事業に加え、決済、セキュリティ、デジタルマーケティングなどの責任者としてDNPのITビジネスを統括した。

DNPとIWIは、2007年10月に金融機関向けオフィスセキュリティ(SSFC準拠)の共同サービスで連携した実績がある。2010年4月には、DNPがIWIを公開買い付け(TOB)により子会社化した。DNPでは、IWIと協力して、本人認証サービス「3Dセキュア」といったセキュリティ、TSP(トークン・サービス・プロバイダ)開発や決済プラットフォームといった決済ビジネスを展開するためのビジネスを構築している。佐藤氏は「当時、私はDNPでIWIの出資を推進した責任者でした。その後、DNPは決済事業を一気に伸ばし、業界の中でも認知されるほどとなっています。その後方の技術を支えていたのがIWIです。IWIにとってもDNPとの協業で、多い時には約20億もの協業売り上げを生んでいます」と協業の成果を語る。

佐藤氏は、2019年9月からIWIの取締役も兼任していたが、自身の役割を後身に託し、2020年9月にIWIの代表取締役社長に就任している。佐藤氏は「十数年間一緒になって共に成長し、DNPの決済事業も支えてくれた会社に社長として就任できたのは光栄であり、やりがいを感じています」とした上で、「就任後はIWIの魅力にさらに気付かされました」とほほ笑む。その理由として、「何よりもIWIに対する、カード会社の幹部の方からいただく期待感や信頼感が非常に大きいです。IWIは決済インフラになくてはならない会社だと認められており、それに応えるべく38年間、止まらないシステムを提供しています。責任感強く、やりがいを感じてやり遂げている、社員のマインドの素晴らしさも感じました」と述べる。

1984年設立のIWIは、創業者の安達一彦氏が“時代を新しくする衝撃波(ウェイブ)の震源地に立つ”という想いから事業を開始した。IWIでは、受託開発ではなく、震源地になくてはならない存在になるためのプロダクト開発に力を入れる。

SaaS型のサービスでビジネスモデル拡大
AIなどアライアンスも強化

IWIのカード決済パッケージ「NET+1(ネットプラスワン)」は、国内の多くのカード会社、銀行、大手百貨店に加え、全国のコンビニエンスストア、駅、 空港などの2万5,000台に及ぶATMのネットワーク制御にも採用されており、24時間365日止まらないシステムとして、 現金の取引やクレジットカード決済の処理を支えている。また、不正検知システム「ACEPlus(エースプラス)」も主要なカード会社で導入実績がある。また、これら「NET+1」と「ACEPlus」をそれぞれクラウド化した「IGATES(アイゲイツ)」と「IFINDS(アイファインズ)」も提供し、国内の高いシェアを獲得している。

6年前からは、SaaS型のサービスを強化した。キャッシュレス化が進行する中、新たなプレイヤーも登場しているが、「オンプレミスの重厚なサービスに加え、すぐにサービスを展開するニーズにヒットし、ビジネスモデル展開を広げました」と佐藤氏は説明する。

IWIでは、スピード感を持ったビジネスの展開に向け、アライアンスも積極的に行っている。佐藤氏は「AIはスタートアップとアライアンスを組み、早くお客様に提供していきます。自社開発にはこだわっていますが、こだわりすぎず、お客様のために良いものを作っていきたいです」と話す。2021年9月には、サンフランシスコのAIセキュリティベンチャーであるRobust Intelligence(ロバストインテリジェンス、以下RI)のAIの脆弱性診断エンジン「RIME」を採用し、IWIの不正検知ソリューション「FARISスコアリングサービス」の機械学習モデルやルールの精度向上に役立てている。

佐藤氏は「米国の会社から見ても日本の決済市場はホットで変革していく市場であり、時代を新しくする衝撃波の震源地となり得ます。いままで決済領域で行っていなかったことを我々の持つ技術で補えるため、顧客の攻めの領域に関しても、積極的に出ていきます」と意気込む。すでにセキュリティに加え、決済系DXサービスの領域も着手。例えば、不正検知サービスと連動して利用者にSNSを送ったり、データ分析をして顧客にアプローチするといったサービスを構想している。

クラウドで3度目の海外展開に挑戦
「IFINDS」のアジアでのニーズに期待

IWIでは、海外事業推進室を新設し、アジアを中心とした海外展開にもチャレンジしている。IWIとして3度目の挑戦となる。1度目は内部情報漏洩対策ソフト「CWAT」、2度目は「NET+1」と「ACEPlus」のオンプレミスで挑戦したが、「クラウドという新しい技術を武器としてサービス型にすると、オンプレミスで要件定義するよりはスムーズです」と佐藤氏は述べる。

特に「ACEPlus」のクラウド版である「IFINDS」のニーズがアジアで見込めるという。すでに海外展開している国内企業が利用した実績もある。佐藤氏は「東南アジアのタイ、フィリピン、マレーシアがターゲットとなり、クレジットやQRも含めて行います。『IFINDS』のようなサービス型のソリューションは、導入後、すぐにお使いいただけます」と話す。IWIのソリューションを活用してもらうことにより、今後さらなるキャッシュレス拡大に伴うカード不正利用の増加といったアジアの課題を解決できるとみている。

インタビュアーの池谷 貴(右)とともに

 

不正検知の仕組みを他の領域に広げる
人事改革にも積極的

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