2023年2月6日9:40
冠婚葬祭のお返しや中元・歳暮で人気が高い「カタログギフト」の形が様変わりしている。ギフト業界では数年前より、従来の紙カタログから、専用Webサイトにアクセスして申し込む「カード型」へのモデルチェンジが加速。かさばらずスマートと注目を集め、カード型を選ぶ人が急増した。ギフトをポイントという形で贈り、分割して2つの商品の支払いに充てたり、自ら購入したポイントを加算して欲しい商品を購入したりできる決済方法も登場している。
通販研究所 渡辺友絵
記事のポイント!
①ネットから好きな商品を選択
②多くのプレイヤーが参入
③カード1枚でコスト面でもメリット
④カード式は3.3倍、カタログギフトは減少
⑤ポイントを利用したカード型カタログギフトも
⑥残り分をゲストが負担するパターンも
⑦事業者のメリットも大きい
⑧新たなギフトとして定着へ
■専用サイトにアクセスするためのURLやIDを記載
カード型カタログギフトとは、インターネット上で商品を選んでもらうギフトのこと。従来型の紙カタログの代わりに、インターネットにアクセスするためのURLやQRコード、ログインするためのIDやパスワードが記載されたカードタイプとなる。贈られた側は記載された情報を使ってログインし、好きなギフトを選べる仕組みだ。中には、おしゃれなカードケースや高級感ある桐の箱に封入されているものもある。
カード1枚なので持ち運びが楽なうえ、トレンド感やスマートさが好まれ、特に首都圏の若い世代で人気が急上昇。通販企業やギフト専門会社、百貨店などカタログギフトを扱ってきた事業者は、こぞってカード型カタログ事業に進出している。
ただ、高齢者などインターネットに不慣れな人もいるため、カードカタログに記載した番号に電話すると専用コールセンターが対応。希望者には紙カタログを送るサービスを用意している事業者も多い。
■結婚式の引き出物・お返しとして人気が急増
特に人気が高いのが結婚式の引き出物・お返しで、会場の座席カードと一緒にテーブルに置いたり、受付で記帳してもらう際にゲストに手渡ししたりする。
結婚式では引き出物・お返しとして「メインとなるギフト」「引き菓子」「縁起物(しきたり品)」を同じ袋に入れ、披露宴の際に各テーブルに配っておく慣習があるが、重くてかさばる。品物の代わりに紙のカタログギフトを利用しても、1冊では済まないことが多くかなり重い。カード型であれば、カード1枚をバッグやポケットに入れて持ち帰ればよい。
一般的には、式場で扱う商品以外の引き出物やお返しを配ろうとしても「持ち込みNG」だったり、持ち込み料金がかかったりする場合が多い。その点、カード1枚ならばそういった心配も不要なうえ、紙代や印刷費があまりかからないため、費用も割安となる。
結婚情報サイト「ゼクシィ」の「結婚トレンド調査 2021(首都圏)」によれば、この2年間でカード式を選ぶ人が急増した。2019年度調査では9.9%だった「カード型カタログギフト」は、2年後の2021年度には32.6%へとおよそ3.3倍となった。一方で、2019年度に68.8%だった「冊子型カタログギフト」は、2021年には55.4%まで減少している。
■多様なアイデアとサービスで訴求
このコンテンツは会員限定(有料)となっております。続きを読むには「Paymentnavi Pro 2022」のお申し込みが必要となります。
詳細はこちらのページからご覧下さい。
すでにユーザー登録をされている方はログインをしてください。