Pontaが台湾のOPEN POINTと提携した理由とは?国をまたいでポイント相互利用

2023年9月26日8:00

共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を運営するロイヤリティ マーケティング(LM)は、台湾の共通ポイントサービス「OPEN POINT」の運営会社であるPresident Chain Store Corp(統一超商股份有限公司)との提携により、台湾のOPEN POINT提携店舗でPontaポイントを貯めて、使えるサービスを開始した。また、日本のPonta提携社でOPEN POINTアプリでポイントを貯めて、使うことも可能だ。PontaとOPEN POINTが連携したサービスの狙いについてLMに話を聞いた。

左からロイヤリティマーケティング 経営企画室 長谷川 圭氏、同室 饒緯達(ラウ ウェイター)氏

海外の共通ポイント事業者と連携強化
台湾最大手のOPEN POINTと連携

ロイヤリティ マーケティングでは、以前から海外の共通ポイント事業者との連携を強化してきた。台湾向けには、共通ポイント事業者「Eastern Integrated Marketing, Inc.」(EIM)と業務提携し、2015年からEIMが運営する台湾における共通ポイントサービス「得易Ponta」の会員向けにサービスを行った実績もある。同サービスは2018年に終了したが、その後もPontaと親和性の高いサービスと協議を進め、台湾屈指の共通ポイントサービス事業を運営する統一超商と提携に至った。統一超商のOPEN POINTは約1,600万会員を有しており、台湾で最も店舗数の多いコンビニチェーンであるセブン-イレブンをはじめ、スターバックス、ミスタードーナツ、コールドストーンといった日本でもおなじみの店舗が提携社に名を連ねる。

経営企画室 長谷川 圭氏は「台湾は日本に近い形でポイントサービスが行われ、OPEN POINTは最大手のサービスとなります。Pontaとの連携に統一超商も興味をお持ちいただき、合意に至りました」と説明する。実際に約1年弱の協議を重ね、システム連携や運用面など半年間の準備を経て、サービスを開始した。OPEN POINTでは、「OPEN POINT クロスボーダートラベルポイント パスポート」としてPontaとの連携サービスを実施している。

新型コロナウィルス感染拡大も落ち着きを見せ、旅行者の動きも活発となり、インバウンド、アウトバンド需要が高まってきている。そのため、PontaとOPEN POINT会員が連携することで、それぞれの国の訪問時に現地のポイントが便利に貯まり、使えるサービスを目指している。

PontaアプリからOPEN POINTのバーコードを表示
購入金額の0.33%をOPEN POINTポイントで加算

まずは、5月31日から、日本向けのサービスとして、OPEN POINT会員が日本のPonta提携社での買い物時、OPEN POINTアプリから専用バーコードを提示することで、Pontaポイントが貯まり、使えるサービスを開始した。ローソン、ローソンストア100、ライフ、SUNNY MART、ビックカメラ、コジマ、ソフマップ、トモズ、ヒマラヤ、HMV、GiGO、ルートインホテルズの12ブランドが対象となる。7月26日からは、Ponta会員が台湾のOPEN POINTが提携する対象店舗(14社)での買い物時、Pontaアプリから専用バーコードを提示することで、OPEN POINTポイントを貯めて、使うことができる。台湾現地では、Ponta会員の購入金額の0.33%をOPEN POINTポイントで加算している。長谷川氏は「ユーザーに分かりやすいサービスを目指し、為替レートを参考にポイントを固定レートにしています」と説明する。

LMでは、過去に台湾、インドネシア、マレーシアでもインバウンド、アウトバンドを含めて行った実績があり、そのノウハウを生かし、システムをアップデートした。なお、「得易Ponta」の際は現地で利用できる店舗が少ないことが課題だったが、今回はセブン-イレブンをはじめ、数多くの店舗で利用できる。また、ポイント交換までのタイムラグも短縮した。

スマホアプリの検証を互いの国で実施
国内の加盟店はローソンが人気

サービス開始に向けては、国境を越えたサービスとなるため、スマートフォンアプリの検証を互いの提携社協力のもと実施した。同室 饒緯達(ラウ ウェイター)氏は「スマートフォンがきちんと表示され、バーコードを読み取れるかなど、日本国内の提携社、海外でもセブン-イレブンなどで実機テストを行いました。テストの結果、無事に運用されています」と話す。

OPEN POINTアプリでは、すでに6万以上の会員がPontaとのひも付けを行っている。長谷川氏は「OPEN POINTとの提携は非常に多くの方が利用されている感触はあります」と口にする。現状、日本で利用されているPonta提携社はローソンが多いという。長谷川氏は「台湾にはローソンが進出されていませんので、日本に来られた際に使ってみたいと思う方が多いようです」と分析する。新型コロナウィルス感染拡大前は、日本から台湾に約200万人、台湾から日本へ約400万人が訪れており、今後サービスが広がるポテンシャルは高いとした。

今後は実際に使用してもらうため、プロモーションにより認知を高めていきたいとした。OPEN POINT会員の国内での稼働活性化に向けて、LMではPonta提携社と連携して割引クーポンを配布している。クーポンの利用数も徐々に増えているそうだ。

互いの会員への告知として、OPEN POINTではテレビCM、Youtubeのプロモーション、Pontaとの紐づけでポイントプレゼントなどを行っている。Ponta会員に対してはPonta Webで告知するなど、認知度向上に努めている。

OPEN POINTの会員データは属性のみ把握可能
両社のビジネスモデルは?

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