2023年11月7日9:25
支出管理クラウド「TOKIUM」を提供するTOKIUMは、2023年8月30日、インボイス制度に関する勉強会を開催した。当日は企業の実際の声や独自の調査データを紹介しながら、インボイス制度の概要や同社の対応について説明した。
多くの経理がインボイス制度開始後の業務に不安
適格請求書の登録番号を自動照合
インボイス制度では、企業側においても適切な対応が求められる。また、インボイス制度は経理部門に限らず、従業員や取引先も関係する重要なテーマとなっている。
TOKIUMが8月に実施した調査によると、経理部門の67.8%がインボイス制度に不安を感じていた。また、不安に感じている業務については、「受け取る請求書を正しく処理できるか」が50%と、請求書の受け取りにおける不安に不安が多い。「経理以外の社員が正しく理解・対応できるか」「請求処理にかかる時間が増えないか」が50%で続いた。
インボイスの請求書受取では、請求書がインボイスの記載事項を満たしているかとを国税庁のWebサイトで確認する作業の負荷がかかる。また、経過措置ごとに仕入れ額控除が変わるため、パターンが増え、処理が煩雑となる。
例えば、制度開始後の記載事項の誤りは発行した者しか訂正できない。また、複数書類の組み合わせでインボイスとする必要があり、請求書以外の書類も相互互換性を明確とする体制を構築することが必要だ。
経費精算を行う側として、店舗の接待で利用したお店の領収書や駐車場代などもインボイスとして認められる。税込3万円未満の公共交通機関や自販機での商品購入、従業員の支給する出張旅費や宿泊費は帳簿の保存で仕入れ税額控除が認められる。そのため、社員各自が制度やルールを理解したうえで対応する必要がある。
TOKIUMでは、登録番号をデータ化し、国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」のデータベースを参照して、適格性給与発行事業者の登録番号を自動チェックできるため、経理者がデータベースを毎回確認する手間を省くという。また、科目を選択するだけで正しい税区分が選択され、会計システムに連携できるようになるため、経理区分に詳しくない申請者でも正しい税区分を選べる。
約4割が経理領域のDXに未着手
TOKIUM経費精算は99.9%の精度を実現
TOKIUMの8月の調査では、インボイス制度をきっかけに、一定数の事業主が免税事業者から課税事業者に転換している。また、取引先の免税事業者の割合は20%未満が多い。経営陣のインボイス制度や電子帳簿保存法に対する業務負担への理解として、4割が法制度による業務不可への理解不足だと感じているそうだ。
2023年3月に実施したインターネット調査によると、無駄が多いと感じる経理業務は1位が「紙のファクタリング」、2位が「ハンコ押印」とアナログな作業だった。また、8月の調査では半数以上が経理人材の採用が難しいと感じていると回答した。経理人材の採用が難しい要因として「要件に見合った人材がいない」が50.4%であるように、経理人材の少なさも課題となっている。また、経理業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)に着手しているかという問いに対し、約4割の企業や団体が「いいえ」と回答した。
TOKIUMでは、経費精算クラウド「TOKIUM経費精算」、請求書受領クラウド「TOKIUMインボイス」、文書管理クラウド「TOKIUM電子帳簿保存」のサービスを提供している。3つのサービスを通じ、経理業務のDX化、効率化をワンプラットフォームで提供している。TOKIUMインボイスでは、請求書の代行受領、データ化、承認、仕訳・会計連携、保管まで一元管理できるのが特徴だ。
TOKIUM経費精算では、スマートフォンで写真を登録し、オペレーターが即時に代行入力を開始。99.9%の精度を実現している。また、レターパックにまとめて原本を入れてTOKIUM宛に投函することで業務が完了する。TOKIUMでは紙関係の後工程をすべて代行し、手間と不正リスクを最小化している。支出管理クラウドTOKIUMの累計導入社数は現在1,500社を超え、規模や業種を問わず幅広く導入されているそうだ。
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