2023年11月24日9:00
インド・ムンバイで2023年7月5日~7日まで開催された「Global Fintech Fest(GFF) 2023」では、さまざまな決済プレイヤーの展示も行われた。Visaのブースでは「Samsung Wallet」でEMVコンタクトレスの拡大を目指すSamsung(サムソン)、インド屈指のモバイル決済およびウォレットプラットフォームであるPhonePe(フォーンペ)が出展し、サービスを紹介した。
インドのスマホ市場でシェア
ガジェット好きのインド人に訴求
Visaのブースでは、Samsungが「Galaxy Watch6」による「Samsung Wallet」による支払いデモを行った。「Samsung Wallet」ではクレジットカードなどが保存でき、ウェアラブルでタッチ決済が可能だ。
現在、インドで行われる決済サービスはQRコード決済が中心だ。例えば、日本で「Google Pay」というとタッチ決済やFeliCaなどの非接触IC決済が主流だが、インドで決済されるではQRコードによる取り扱いが中心となる。
「Samsung Wallet」はNFCのタッチ決済の拡大を目指している。Samsungの担当者は「現在は、QRコードの方がポピュラーですが、コンタクトレスペイメントはQRコードを超える可能性があります。インド人はガジェットが好きであり、村人などはQRコードを使い続けるかもしれませんが、コンタクトレスペイメントはAndroid端末を持っていればどこでも使えます」と話す。
また、インドではAndroidスマートフォンのシェアが高く、「インドで使用されているスマートフォンの9割がAndroidとなり、インドではスマートフォンと言えばSamsungです」と話すように、今後のさらなる浸透に期待した。
ショッピングアプリや株式仲介サービスを立ち上げ
アプリプラットフォームも展開
「PhonePe」は、インドのモバイル決済をリードするサービスであり、同国での「金融包摂(Financial Inclusion)」を目指している。2015年12月に設立され、インド最大の決済アプリとして台頭している。同社の担当者によると、インドの決済サービスで約53%のシェアがあるという。Google Payが約35%、日本のPayPayと連携するPaytm(ペイティーエム)は約15%ほどであり、大きくリードしている。National Payments Corporation of India(インド国立決済公社、NPCI)のユニファイド・ペイメント・インターフェイス(UPI)での取引により、インドでのシェアを伸ばしている。
現在、PhonePeは4億5,000万の登録ユーザーを抱えており、インド人の4人に1人が使用するサービスとなった。同社の発表によると、インドの36億以上のオフライン販売業者のデジタル化にも成功し、インド全土の郵便番号の 99% をカバーしているそうだ。PhonePe はインドにおいて相互運用可能な支払いシステム「Bharat BillPay System」を可能にした決済プラットフォームの1つであり、同プラットフォーム上で取引の45% 以上を処理している。
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