2024年1月30日7:40
PayPayは、2024年1月29日より、キャッシュレス決済サービス「PayPay」を導入する加盟店のうち「Alipay+ (アリペイプラス)」を利用する店舗において、韓国の「NAVER Pay」「Toss」、シンガポールの「OCBC Digital」「Changi Pay」、マレーシアの「MyPB」、イタリアの「Tinaba」、マカオの「MPay」、モンゴルの「Hipay」での決済が可能になったと発表した。
今回の追加によって、中国本土の「Alipay」、香港の「AlipayHK」、韓国の「Kakao Pay」や、タイの「TrueMoney」、台湾の「JKO Pay」などをはじめとする、これまで連携してきたサービスを含めて10カ国18の海外キャッシュレス決済サービスを利用するユーザーは日本への訪問時に、PayPay加盟店に設置されているQRコードから飲食や土産代、宿泊費などの決済ができる。
なお、支払いは店舗に掲示されたQRコードを利用者がスキャンする、ユーザースキャン方式でPayPayを利用する加盟店のみとなる。また、海外キャッシュレスサービスのうち、台湾の「JKO Pay」「E.SUN Wallet」は「HIVEX」ネットワークを活用して接続している。
2023年4月には新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の拡大による日本への入国制限が解除され、日本政府観光局(JNTO)によると2023年12月の訪日外国人はコロナ禍前の2019年同月比約108%の273.4万人となり、新型コロナウイルス感染症拡大後で単月過去最多となるとともに、12月として過去最高を記録したという。訪日外国人の増加に伴い、すでに「PayPay」と連携をしている「Alipay+」「HIVEX」経由で提供する海外のキャッシュレス決済サービスの決済取扱高も拡大基調にある。今後さらなるインバウンド需要の回復が見込まれる中、新たに「Alipay+」のパートナーウォレットである「NAVER Pay」「Toss」「OCBC Digital」「Changi Pay」「MyPB」「Tinaba」「MPay」「Hipay」との連携を開始することで、海外のキャッシュレスサービスを通した決済を取り込みたいとした。
なお、PayPayでは、インバウンド需要の取り込みを目指す加盟店への支援を目的とし、2018年10月の「PayPay」提供開始と同時に、「Alipay」と連携するなど、海外のキャッシュレス決済サービスの利用者がPayPay加盟店で決済できる環境を整えてきた。「PayPay」のQRコードから海外のキャッシュレス決済サービスを使っての決済時、商品やサービスの代金を日本円で入力すると、自動的に各国の通貨に換算され決済できるので簡易に買い物ができ、加盟店側も言語の異なる訪日外国人への対応がスムーズになるなどのメリットがあるそうだ。
今回追加する海外キャッシュレス決済サービスとの連携は、アントグループがグローバルに展開するグローバル・クロスボーダー電子決済およびマーチャント向けマーケティングソリューション「Alipay+」を活用している。PayPay加盟店であれば初期費用など無料で「Alipay+」の利用申し込みができ、決済端末などを導入しなくてもQRコードを設置すると「Alipay+」を通して海外キャッシュレスサービスへの対応が可能になる。
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ペイメントナビ編集部
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