Visaのタッチ決済推進の成果は?日本の消費者の日常生活の主役となることを目指す

2024年7月2日8:30

ビザ・ワールドワイド(Visa)では、日本においてタッチ決済(EMVコンタクトレス)の普及に努めてきた。クレジット、デビット、プリペイドカードへの搭載に加え、利用店舗の拡大、公共交通間でのプロジェクトなども進んでいる。今回はVisaにタッチ決済の国内での利用者の状況、加盟店での浸透、キャンペーンの成果、今後の目標などについて説明してもらった。

池谷貴

Visaでは「Visaのタッチ決済」推進に力を入れている

3件に1件がタッチ決済
交通は28都道府県で76のプロジェクト

――国内でいち早くタッチ決済を推進されてこられましたが、これまでの成果について聞きたい。
Visa:直近の4年間(2020年~2023年)では、発行枚数が10倍に成長し、2024年3月末時点では、国内のタッチ決済対応カード発行枚数が、1億2,800万枚を超えています。また、Visaの対面取引のうち3件に1件以上が、タッチ決済で行われる(2024年3月末時点)など広がりを見せています。

取引件数も、2022年1月~3月、2024年1月~3月の四半期にて比較すると、約6倍になるなど、利用が拡大しています。

タッチ決済を利用したユーザー様の満足度は約80%と高く、買い物がスピーディーになった、現金よりも便利になった、買い物が楽になった、少額でもカードが使いやすくなった、直接金銭のやり取りをしないので衛生的だと感じる、といった点を評価いただいております。

店舗以外で公共交通機関でもタッチ決済は順調に広がってきており、2024年6月現在、28都道府県で76のプロジェクトに上り、日常生活における利用シーンがますます拡大しています。

――決済単価はどうなっているか? また、年代についても聞きたい。
Visa:単価は開示できませんが、タッチ決済の利用は、少額から高額の商品・サービスの決済まで幅広く、拡大してきていると認識しています。属性データは弊社データでは確認できませんが、幅広い年代の方にご利用いただいているものと考えております。

非日常利用加盟店でも広がる
大阪などキャンペーンを積極的に展開

――特に利用の多い加盟店は?
Visa:コンビニエンスストア、飲食店、ドラッグストア、スーパーマーケットといった日常利用の加盟店カテゴリーで、それぞれタッチ決済の増加がみられます。飲食店では10倍以上、ドラッグストアでは約6倍、スーパーでは4倍以上、コンビニでは約4倍の増加となっています。さらに、スーパー、コンビニ、ドラッグストア、飲食店などの日常利用の加盟店以外の、非日常利用加盟店でも利用が増えており、2022年(1月―3月)と2024年(1月―3月)を比較すると、利用全体に占める非日常利用加盟店での利用も10%から30%に増えるなど、利用加盟店の拡大も見られます。

――「大阪エリア振興プロジェクト」など、キャンペーンを定期的に実施されているが、具体的な成果について説明してほしい。
Visa:キャンペーンには多くの方々に参加いただき、手応えを感じております。今回のキャンペーンで初めてVisaのタッチ決済を利用いただいた方も多数おられ、その利便性を実感いただいております。「大阪エリア振興プロジェクト」では、今後もより多くの皆様にVisaのタッチ決済をご利用いただき、キャッシュレスが大阪の消費者の皆様のQOL(生活の質)を向上させ、加盟店の皆様の持続的な成長に寄与できるよう、さらに活動を拡大させて参りたいと考えています。6月14日までのキャンペーン結果を分析途中ではありますが、実施前と比較してタッチ決済を新規及び半年以上Visaのタッチ決済がなかったお客様のご利用も多く、一日当たりおよそ3倍になるものと期待しています。

大阪限定Visaのタッチ決済キャッシュバックキャンペーン第2弾を実施中(Visa)

――他ブランドもタッチ決済対応を強化されているが、リードされている感触は?
Visa:日本市場でタッチ決済の普及をこれからも積極的に推進し、より安心・安全・利便性の高い決済体験を消費者・加盟店ともに提供できるように努めていきたいと考えます。私たちは日本の決済エコシステムを最もスマートで最もパーソナルなものにすることを5年以内に実現したいと考えています。

今後の拡大に向けて
日本の決済エコシステムを世界で最もスマートでパーソナルに

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