2025年6月12日7:10
クレジットカード決済などの不正利用対策ソリューションを提供するアクルは、パルの公式オンラインストア「PAL CLOSET」へ「ASUKA-3DS」の提供を開始した。
パルは、3COINSやCIAOPANIC TYPY、BEARDSLEYなどをはじめ、50以上のブランドを擁し、グループで1,000以上の店舗を運営するアパレル企業だ。
ASUKA-3DSは、リスクの高い取引のみにEMV 3-Dセキュア(3DS)本人認証を適用する柔軟な設計と、モーダル型UIによるスムーズな認証体験を実現するサービスであり、ユーザー体験を損なうことなく3DS義務化に対応できる点が評価され、今回の導入に至ったという。
クレジットカードの不正利用は日本国内における深刻な社会課題となっている。2024年におけるクレジットカードの番号盗用被害額は約513億円に達し、毎年この不正利用被害金額は増加傾向にある。
こうした動向を踏まえ、経済産業省は2023年3月に「クレジットカード・セキュリティガイドライン【4.0版】」を発表し、2025年3月末を期限としてECカード加盟店における3DSの導入を原則義務化する方針を示した。
この方針により、2025年4月以降はEC業界全体としてセキュリティ水準の底上げが期待されている一方、3DSはECサイト利用者に本人認証の操作を要求することがあるため、ECカード加盟店では利便性の低下や購入プロセス中の離脱といった課題が懸念されていた。
「PAL CLOSET」では、こうした社会的背景や対応の必要性を踏まえつつも、ECサイト利用者がスムーズに買い物を完了できる体験を損なわないことを重視し、ユーザー離脱リスクを最小限に抑えながら高いセキュリティを実現するため、アクルの本人認証サービス「ASUKA-3DS」が導入されたという。