2025年8月4日7:40
ゼンリンとアルパインマーケティングは、公共ライドシェア事業を支援する配車アプリ・システム「NORAN(ノラン)」を2社共同で開発した。全国の地域公共交通の課題を抱える地域に向け、7月28日より提供を開始した。第一弾として、福岡県宗像市にて運行中の「宗像版公共ライドシェア」実証事業にて運用を開始する。

バスやタクシーの運転手不足、それに伴う路線維持の困難さといった地域公共交通の課題が全国で顕在化するなか、ゼンリンとアルパインマーケティングは課題解決支援に向け連携し、両社の知識やノウハウを活かした協業施策を検討してきたという。2025年4月には福岡県宗像市における「宗像版公共ライドシェア」実証事業に共同で参画し、交通空白地域における人の移動の効率化や、二次交通の不足による観光周遊の困難さの解消を目指す中で、ユーザーや運用事業者の利便性向上を目的に、オンデマンドでの配車予約と配車指示を可能とする配車アプリ・システム「NORAN」を開発した。
「NORAN」は、公共ライドシェア・乗合タクシー・通常タクシー等の異なる交通モードの予約ができる配車システムだ。利用者が専用の配車アプリにて出発地/到着地等の配車条件を入力し、配車可能な交通モードを選択できる。配車情報は車両運行者の車載端末と連携され、複数の乗客を乗車させる乗合型の運行にも対応可能な経路探索機能を実装している。なお、同システムに関連する技術を宗像市、アルパインマーケティング、ゼンリンの三者共同で特許出願している。
福岡県宗像市「宗像版公共ライドシェア実証事業」においては、まずは公共ライドシェアの配車のみを対象として運用を開始。今後段階的に交通モードを拡充することで、ユーザーの利便性向上、タクシー会社の業務効率化を支援する。
なお、今後、クレジットカードの登録によるアプリ上での決済機能も追加するという。
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ペイメントナビ編集部
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