書店と本の総合情報アプリ「本コレ」が好発進。約1,500の書店が参画し、店舗・在庫・キャンペーン情報を提供

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2025年10月27日8:30

全国の書店、約1,500店舗が参画する本の総合情報アプリ「本コレ」が、10月6日、サービス提供を開始した。主な機能は、書店検索、在庫検索、キャンペーン情報やクーポンの提供、会員証など。出版社や書店の情報を集約することによって読者の利便性を向上するとともに、収集されたデータを参画各社にフィードバックする。「本コレ」を運営するCDP は、10月23日に神保町・出版クラブにて、サービス提供開始記念の記者発表会を開催した。

左から三省堂書店 代表取締役社長 亀井崇雄氏、梅田 蔦屋書店 店長 北田博充氏、今村翔吾氏、花田菜々子氏、CDP代表取締役社長 田中康正氏

TSUTAYAアプリを刷新、オープン化
日本全国の書店に参画を呼び掛け

書店、出版社、著者が提供する情報を集約し、読者に提供する書店ポータルアプリ「本コレ」が、10月6日、サービス提供を開始した。既にダウンロード数が1,200万件に達していたCCCグループ専用のTSUTAYAアプリをベースとし、全国の書店共通のポータルサイトとして再開発。5月ころから書店への呼び掛けを開始し、リリース時点で1,400店舗、10月23日時点では1,452店舗が参画している。

「本コレ」アプリの主要機能は大きく8つ。商品情報、店舗情報、イベント・キャンペーン情報、クーポン、おすすめ情報の提供、お気に入り・レビューの掲載、在庫検索、会員証連携だ。

在庫検索については、TSUTAYAアプリで検索可能だった550店舗に加え、参画書店のうち承諾を得た650店舗との連携を順次進めて、2026年中には1,200店舗の在庫を確認できるようになる予定である。

会員証機能は、TSUTAYAアプリはVポイントのみと連携していたが、今後は読者が会員になっている書店の会員証、ポイントカードが一覧で表示されるようになる。書店の会員証との連携方法には2通りあり、1つは「本コレ」の1機能として搭載する方法、もう1つは「本コレ」の画面から書店の会員ページに遷移する方法だ。

出版不況を打破するために
書店同士が連携を強化

「本コレ」アプリ開発の背景には、出版不況の現状がある。書籍雑誌市場は年々縮小し、2024年は2020年の82.1%に。書店数は同じく2020年から2024年までに84.3%に減少し、今なお減少傾向が続く。書店数の減少は、すなわち顧客接点の縮小を意味する。

では、デジタルの顧客接点がこれを補っているかといえば、これらは細切れに分散されていて、効果的に機能していない。たとえば読者がある本を購入したいと思ったら、書店ごとのアプリに1つ1つアクセスして在庫情報を確かめなければならない。つまり、読者は、欲しい情報をすぐに得られない状況に置かれている。この解決策となるのが、書店共通の「本コレ」アプリ。ここを訪れれば複数書店の在庫情報をワンストップで確認できるので、読者の利便性が格段に向上するというわけだ。

さらに、読者の「本コレ」利用履歴などから得られるお気に入りの店舗や本の情報などは、参画書店や出版社にフィードバック。「本コレ」アプリの運営主体であるCatalyst・Data・Partners(以下、CDP)代表取締役社長 田中康正氏は、「これらのデータをマーケティングデータとして、有意義に活用してほしい」としている。CDPでは、データを独占せず、データシェアリングによって社会の発展や個人の幸せに貢献することを企業のミッションとして掲げている。

CDPは各方面とのコラボレーションにより、自らキャンペーンの企画にも積極的に参加。出版文化産業振興財団(JPIC)主催のBOOK MEETS NEXTや、BFC実行委員会主催の書店独自のフェアを競うBook Fair Championship(BFC)などのイベントに協力し、「本コレ」アプリ上でその情報を発信している。

「本コレ」アプリ参画書店の代表として登壇した三省堂書店 代表取締役社長 亀井崇雄氏は、「出版業界のこの難局を乗り越えるために書店同士が手を組むべきという思いは以前からあったが、なかなか実現できなかった。『本コレ』はその非常に良いきっかけになると考え、お声がけいただいたとき、即座に迷いなく参画を表明しました」と振り返り、「われわれが店舗・在庫情報を提供することで、アプリの内容が充実して利用が進み、ひいては書店の店頭がにぎわっていくことに期待します」と述べた。

本好きな人に特化した求人情報の掲載も?
大きな可能性を秘めた「本コレ」の今後

トークセッションの様子。今村翔吾氏(中央)、花田菜々子氏(右)と進行役を務めた北田博充氏

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