2026年9月14日13:02(JST)
【日本】ネットスターズ(日本・東京)は、420を超える分散型アプリケーション(DApp)と、 2億5,000万人以上の潜在ユーザー基盤を有するパブリックブロックチェーン「Kaia(カイア)」を運営するKaia DLT Foundation(アブダビ)と、アジアにおけるステーブルコイン決済の実利用拡大に向けた基本合意書(MOU)を締結したと発表した。
同MOUは、ネットスターズが推進する、既存の決済インフラとWeb3・デジタル金融をつなぐ次世代決済構想「StarPay-X」を具体化する取り組みの一環だ。
「StarPay-X」は、ネットスターズがこれまで構築してきた加盟店ネットワークや決済・精算インフラを基盤に、ステーブルコイン、ブロックチェーン、ウォレットなどのWeb3金融サービスを接続し、リアル店舗やクロスボーダー決済で利用できる環境を構築する構想だ。マルチチェーン・マルチウォレット・マルチコインへの対応を通じて、日本と世界のデジタル金融をつなぐ決済ゲートウェイを目指している。
同MOUに基づき両者は、Kaia上で発行・流通するステーブルコインと、ネットスターズのマルチキャッシュレス決済ソリューション「StarPay」および「Stablecoin Pay」を接続し、アジア各国のステーブルコインを日本のリアル店舗で利用できる環境の構築に取り組む。
ネットスターズは、「StarPay」を通じて年間決済取扱高2兆円超、加盟店約70万拠点、導入企業15,000社以上の決済ネットワークを展開している。今回の協業では、この加盟店基盤や店舗決済・精算の技術、運用ノウハウと、Kaiaがアジアで構築を進めるステーブルコイン基盤を組み合わせ、日本を起点にアジアのデジタル金融とリアル店舗をつなぐ新たな決済サービスの創出を推進するそうだ。
日本では、2023年6月の改正資金決済法施行以降、ステーブルコインに関する制度整備が進み、円建てステーブルコインの発行・流通が本格化している。一方で、日常の買い物で実際に利用できる場所は限られており、リアル店舗における利用環境の整備が社会実装に向けた課題となっている。
ネットスターズは、Web2とWeb3の金融サービスをつなぐゲートウェイ構想「StarPay-X」のもと、マルチチェーン・マルチウォレット・マルチコイン型の決済環境の構築を推進している。2026年7月には、複数のステーブルコイン決済をワンストップで導入・運用できる店舗向けサービス「Stablecoin Pay」の提供を開始した。これまでに、羽田空港におけるUSDC決済や、実店舗のPOSレジと連携した実証実験もローソンで行い、ステーブルコイン決済の社会実装に努めている。
Kaiaは、LINEの「Finschia」とKakaoの「Klaytn」の統合によって誕生したEVM互換のパブリックブロックチェーンだ。ネイティブUSDTに加え、日本円建ての「JPYC」、インドネシアルピア建ての「IDRX」など、アジア各国の法定通貨に連動するステーブルコインの実装を進めている。また、韓国ウォン建てのステーブルコインについても、韓国の主要金融機関との実証を踏まえ、発行、精算、流通のライフサイクルを網羅する技術設計案を公表している。
複数の国・地域、通貨、ステーブルコインをつなぐ基盤を目指すKaiaと連携することで、ネットスターズは「Stablecoin Pay」の対応範囲を将来的に拡大し、ステーブルコイン決済の実利用を日本の店頭へ広げていくそうだ。
協業の内容として、「StarPay」の加盟店ネットワークを活用し、Kaiaを基盤とするステーブルコインによる店頭決済の提供を推進する。加盟店への入金は日本円で行う仕組みを前提に検討し、加盟店がステーブルコインを直接保有することなく、新たな決済手段を受け入れられる環境の構築を目指す。
また、両者は、韓国ウォン、香港ドル、台湾ドル、および東南アジア主要国の通貨に連動するステーブルコインへの対応可能性を検討する。
訪日外国人が自国通貨に連動するステーブルコインで支払い、加盟店が日本円で代金を受け取れる仕組みを構築することで、インバウンド決済における新たな選択肢の提供を目指す。
さらに、Kaiaとネットスターズは、Kaiaエコシステムのオンチェーン外国為替オーケストレーション・レイヤー「Ratio」の活用可能性を含め、複数通貨建てステーブルコインの交換、流動性供給、加盟店への清算スキームを共同で検証する。
ネットスターズは、ステーブルコインを、これまで培ってきた加盟店ネットワーク、決済接続、店舗運用および精算のノウハウを活用しながら、事業領域を拡張できる成長分野の一つと位置づけている。
同協業を通じて、「StarPay」および「Stablecoin Pay」の対応範囲を拡大するとともに、インバウンド・クロスボーダー決済における付加価値の向上を図る。中長期的には、日本とアジアをつなぐ決済基盤へと発展させ、新たな事業機会の創出を目指す。
両者は、同MOUに基づき、技術面、制度面、事業面から実現可能性を検証する。まずは日本国内における利用環境の構築に向け、対象となるステーブルコイン、加盟店、提供方法および交換・清算スキームなどを検討する。(paymentnavi 編集チーム)













