2011年12月28日9:00
米国でウォルマートに次ぐ売上規模のターゲットは、ベストバイやメイシーズ、シアーズ、コストコと厳しい競争を繰広げている。
いま、大手流通が注目しているのは、オンラインショッピングとオフライン店舗のシナジーである。スマートフォンやタブレットの登場によって新たに生まれたこの市場をいかに牛耳るか。それが競争の眼目になっている。
ターゲットにとってクレジットカード部門の存在はどうか。2011年第3四半期の収益は、前年同期比8.2%のマイナス。ただし、利益は10%アップしている。不良債権が64%も減ったためだ。
クレジットカードビジネスは、顧客の単価を上げるにはいいが、景気に左右されやすく、自己資本を毀損する恐れがある。現在ターゲットが保有するクレジット残高は67億ドル(約5,400億円)。これを売却して本業に集中するという。
ターゲットはいまがちょうどいい売りのタイミングと判断したようだ。米キャピタルワンやシティグループ、チェイスなどは、流通系ハウスカードを買いあさっている。
銀行にとってハウスカード買収は、マーケティングコストをかけずに、顧客囲込みができるというメリットがある。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。