2012年2月16日15:37
三井住友カードとトランスコスモスは提携し、キャッシング・ローン利用時に貸金業法に基づきカード会員がカード会社に提出する給与明細などの年収証明書類について、新たにIT技術を活用して送付する画像データアップロードサービスを本格導入したと発表した。スマートフォンを使った年収証明書類の画像データアップロードサービスは、カード業界初となる。
従来、カード会員には、三井住友カードに提出済みの年収証明書類の有効期限が到来した際、新たな年収証明書類をコピーした上で、郵送で提出してもらうのが一般的だった。今回導入した画像データアップロードサービスは、デジタルカメラ等で撮影した年収証明書類の画像データをパソコンから送信するか、トランスコスモスが開発したスマートフォン用のアプリ「スマート申請」を使って、カメラ機能で撮影した年収証明書類の画像データを送信するサービスとなる。カード会員は、三井住友カード会員向けインターネットサービス「Vpass」にログインした上で、セキュリティが強固な回線により暗号化された状態で送信するため、簡単かつ安全に年収証明書類を送付することができるという。
また、今回の年収証明書類の画像イメージ処理業務は、地方活性化や大規模災害時の同時被災リスクに対応する拠点分散の一環として、沖縄県那覇市にある処理センターにて行う。処理業務を行うにあたっては、実際に年収証明登録サーバからセンターへのデータ送信は行わず、画面イメージだけをセンターの端末に表示させるシンクライアントシステムを採用している。同システムでは、端末にクレジットカード番号を表示することなく、必要最低限の情報のみセンターに連携されるとともに、端末からのファイル保存や印刷もできない仕組みとなっているため、安全に登録業務を行うことができるという。
三井住友カードとトランスコスモスは今後も協力し、同サービスをカード入会申込時における本人確認書類の送付をはじめとする各種書類送付業務にも拡大していく方針だ。また、三井住友カードは、同様のニーズを抱える他のカード会社などへのプロセシング業務の提案も行う予定である。