「新しい決済の可能性を探る」事例2 ジャパンネット銀行

2010年6月3日 12:24

日本初、カード番号使い切りのワンタイム方式
ジャパンネット銀行が「ワンタイムデビット」を開始

ジャパンネット銀行は2月25日から、新決済サービス「ワンタイムデビット(JNBカードレスVisaデビット)」の提供を開始した。国際ペイメントブランドのVisaのインフラを利用したデビットカードとしては国内4社目となる。Visaのプリンシパルメンバーになって3年目で満を持して投入した新決済サービスはインターネット専業銀行である同社の強みを存分に活かした商品となっている。 

ネット決済のポイントは4つ 

すべてを満たすのがワンタイムデビット 

ワンタイムデビット(JNBカードレスVisaデビット)はVisa加盟店のECサイトで利用できるインターネットショッピング限定のデビットカード。カード番号は日本初のワンタイム方式で、顧客がインターネットショッピングを利用するときにだけ、その都度発行される。 

ジャパンネット銀行 代表取締役専務取締役の小村充広氏は「ネット決済サービスのポイントは4つに集約される」と説明する。まず1つは年齢、性別、職業、居住地域などの制約なく、誰でも利用できること。2つめは24時間365日、リアルタイムで利用できること。3つめは利用者が低コストでサービスを利用できること、そして4つめはセキュリティが担保されるサービスであることだ。ワンタイムデビットはそれらのポイントをすべて満たす商品であると同社では自信を見せる。 

ワンタイムデビットはクレジットカード同様にVisaマークのある世界中の加盟店で24時間365日インターネットショッピングを楽しむことができる。 

セキュリティ面は最大限に考慮 

カード番号は同時に4つまで発行 

ワンタイムデビットの利用の流れ

クレジットカードとは違い、デビットカードには原則、審査や年齢制限などはない。ジャパンネット銀行の個人口座を開設していれば誰でもワンタイムデビットを発行可能だ。ワンタイムデビット利用申し込みはジャパンネット銀行のWebサイトからとなっており、「約1分でカード番号が発行されます」と小村氏は説明する。発行されたカード番号は、一度利用したECサイト以外では再利用できない。利用者はカード番号を同時に4つまで保有でき、カード番号発行日から10日を経過するか、カード番号一覧から削除されると同一のECサイトでも利用できなくなる。またネット専用の商品となっており、カードの発行コストなどは発生しない。利用明細書などの郵送物はないため、低コストでのサービス展開が可能であり、利用者には入会金や年会費などは一切かからない。 

さらに、ワンタイムデビットは原則一回限りの使いきりのため、第三者にカード番号が盗みとられたとしても悪用されるリスクを軽減している。なお、カード番号当りの利用限度額は10万円で、以下1万円単位で設定ができる。また利用者は決済情報をメールで受け取ることも可能だ。 

「まずはECサイト限定での提供となりますが、お客様のニーズなども踏まえリアルでの展開も検討していきます」(小村氏) 

利用金額は想定よりも高め 

国際ブランドデビットは必ず伸びる 

サービス開始に合わせ同社では2月25日から6月30日まで「ワンタイムデビットおためしキャンペーン」を実施。ワンタイムデビットの月間利用合計金額5,000円を一口として毎月抽選で5名に10万円相当の商品をプレゼントしている。また利用者全員に決済金額の1%をキャッシュバックしている。今後はキャンペーン期間中の動向などを分析し、顧客の要望に応じて新たな展開を考えていく方針だ。 

サービス開始から3カ月が経過した5月26日現在、同社の想定よりも高額の決済で利用されるケースが多いという。また一度使うとリピーターになる傾向が見受けられるそうだ。 

同社ではサービス開始3年通算で400~600億円の利用を目指していきたいとしている。同社 マーケティング本部 商品企画部 部長の松井裕之氏によると、「現在弊社の口座数は200万強ですが、そのうち50万口座がワンタイムデビットを利用するのではないかと想定しています。利用者1人当りの利用回数を増やしていくことで利用額全体を伸ばしていきたいと思います」と説明する。 

小村氏は「新たなデビットの使い方を提案するという意味において『ワンタイムデビット』をまずは日本で普及させたいと思います」と意気込みを語る。前出・松井氏は「国際ブランドデビットの利用額は必ず伸びると考えています。クレジットを凌駕するほどにはならないかもしれませんが、将来的に国内の全決済総額の10%までは行くのではないかという期待は持っています」と語ってくれた。

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