JCBカードの50年の歩みを振り返る(1章-2)

2012年7月6日8:30

⑤会員・加盟店の開拓

JCBの設立当初はクレジットカードの認知度が低く、「日本クレジットビューロー」と聞いて「日本クレジットビール?」と言われたエピソードもあったそうだ。設立当初の社員は十数人だったが、会員や加盟店を増やすため、目まぐるしい努力が行われたという。

加盟店の軒先に付けられた電飾看板(出典:JCBカードの半世紀)

会員の獲得では、三和銀行の取引先に顧客を紹介してもらったり、行員と一緒に取引先企業を訪問するなどの取り組みを実施。加盟店の開拓では、三和銀行の取引先に加え、日本信販と契約している商店会や専門店会などの店主に対し、合同説明会を開催している。また、地方の観光地や温泉街などの開拓にも力を入れた。

また、会員を対象に食べ歩き教室、釣り教室、旅行会、スキー教室、ボウリング教室、宝石教室などを開催し、会員サービスにも工夫を凝らした。

こうした地道な努力が実を結び、設立1年10カ月後の1962年11月の4期決済時には黒字化に成功。このときのJCBの会員数は2万6,000人、加盟店数は2,400店舗に成長しており、JCBは少しずつその地歩を固めていった。

⑥多様な商品展開

JCBは、ローンやリース業、消費者信用分野での多様な商品開発にも取り組んでいる。1963年2月には、東京日産自動車販売と提携し、「モービルローン」の取り扱いを開始。1964年1月には、JCBトラベルローンを販売し、日本航空と提携して航空券や現地での宿泊代などの旅行代金をすべて対象とした「日航トラベルローン」を発売した。

このほか、1963年8月には日本専門店会連盟(日専連)・日本商店連盟(日商連)などと共同で、ゴールデンスタンプを設立しスタンプ事業を手掛けた。また、会社設立から会社が軌道に乗るまで、「宅地建物取引業者」の登録認可を受けて不動産事業を行った。

⑦大阪クレジットビューロー(OCB)の設立

1961年5月11日、三和銀行と大阪信用販売の共同出資により、JCBの兄弟会社である大阪クレジットビューロが誕生する。OCBはJCBとともに創世記のカード業界をけん引していく。具体的には、OCBが大坂、奈良、和歌山、兵庫などの関西圏、福井、石川、富山の北陸3県、山口県を除く中国地区、四国4県を担当。JCBが東日本地域と九州、山口県、京都を担当する。

 

初期のOCB加盟店標識(左)、1963年のJCB・OCB加盟店相互開放後の加盟店標識(右)(出典:JCBカードの半世紀)

OCBは、「OCBカード」を発行し、独自に営業展開を開始。同カードは、カードフェースはJCBカードと異なるが、入会基準などはJCBカードと同様の基準が設けられた。1963年4月には、JCBとの相互加盟店開放を実施。JCBとOCBが東西を二分する体制は8年続いたが、1968年6月、両社は合併。当時、銀行系カード会社が相次いで設立されたため、経営基盤を強化する目的があったという。両社の合併により、資本金1億円、会員数20万人、加盟店1万5,000店という、全国にネットワークを持つ汎用クレジットカード会社が誕生した。OCBの寿命は8年間だったが、全国に汎用クレジットカードを普及させるJCBの基盤を固めたと言えるだろう。

⑧JCBネットワークの全国展開

加盟店開拓は、全国各地の金融機関および地元の信販会社と提携して進められた。1961年に京都と福岡、1965年に横浜と名古屋に支店を開設。1968年にOCBと合併してからは、地方都市で支店網の展開が強化され、1970年代には数々の営業所が開設された。そして、営業所の多くは、1982年頃から支店に昇格していったという。

提携する金融機関も三和銀行に加え、1963年に山口銀行、東洋信託銀行、三井銀行と提携したのを皮切りに次々と拡大。OCBとの提携により、西日本の銀行とも積極的に提携し、1968年の段階で、提携金融機関の数は34行となった。1970年以降は、相互銀行・信用金庫・信用組合などの提携先が増え、1980年には770の金融機関と提携を実現した。

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