2012年8月8日19:10
NTTデータは、同社が提供している「クレジットデータ伝送システムサービス」(CDSサービス)において、データ伝送をインターネットで行うことができる「SFTP手順」の対応を2012年8月1日から開始したと発表した。
CDSサービスは、小売・流通業界や通信販売業界の同サービス加盟店と、クレジットカード会社の間で、クレジット決済やギフト券等の決済手段を用いた際の売上金額精算業務等を効率化するためのファイル伝送サービスである。
従来のCDSサービスは、ISDN回線等を用い、さらに「HULFT(ハルフト)手順」や「全銀手順」というファイル伝送用パッケージが必要だったが、今回のSFTP手順の対応開始により、インターネット回線のみでCDSサービスを利用可能になる。
これにより、インターネット接続環境をすでに所持している加盟店やクレジットカード会社が、CDSサービスのために別途ISDN回線を契約する必要が無くなり、加盟店やクレジットカード会社は導入コスト(ファイル伝送用パッケージ、新規ISDN回線)を数十万円、回線利用料を数万円削減することができるという。
また、インターネット回線(光回線等であれば、10Mbps)を用いてファイル授受を行うことで、ISDN回線や専用回線よりもファイル伝送時間を短縮することが可能だ。
なお、SFTP手順とは、SFTPプロトコルを用いたファイル授受となる。また、SFTPプロトコルは、sshで暗号化された通信路を用いて安全にファイル授受を行うプロトコルとなる。SFTP手順では、公開鍵認証などを用いてsshでログインした後任意の形式のファイルを送受信することが可能だ。昨今では、UNIX向けのsshパッケージに標準で付属しているほか、Windowsなどからも利用可能なクライアントソフトも公開されている。