2013年2月13日14:10
ビザ・ワールドワイド(Visa)は、中小企業、小規模企業、個人事業主(SME)のオーナーもしくは支払手段の決定権を持つ1,597人をサンプルとし全国規模を推計し、決済の現状とVisaビジネスデビットカードに関する意向について調査を実施した。全国規模の推計にあたっては、回収サンプルを母集団の構成比(業種及び企業規模による区分)にあわせる為に、統計的処理を行い算出したという。
Visaビジネスデビットカードは、銀行口座に直結するデビットカードをSMEに提供するもので、米国やオーストラリア等ではビジネスクレジットカードと肩をならべ広く普及している。業務用決済に使うには限度額が足りない、業歴が浅く法人用クレジットカードが申し込めない、といった声が国内のSMEの間でよく聞かれるが、Visaビジネスデビットカードは銀行口座残高範囲内であれば利用限度額等の制約を受けず何度でも決済可能である。日本では、2012年6月よりジャパンネット銀行からSME向けデビットカードが、「JNBカードレスVisaデビット」という名称のサービスで提供されている。
Visaの委託を受け、デロイト トーマツコンサルティング株式会社が調査を行った結果、SME全体の事業用決済額154.8兆円のうち70%以上が現金(32.3%)、振込(23.5%)、口座振替(16.6%)で決済していることが明らかとなった。Visaビジネスデビットカードの商品説明を受け、同カードの利用に一部でも切り替えたいとの意向を持つビジネスオーナーの数は48.6%に達し、潜在市場規模として切り替え対象の費目の合計金額は34.4兆円に及ぶことが予測されている。また、重視されたVisaビジネスデビットカードの機能・メリットには、現金の持ち歩きが不要である点や使いすぎない、といった個人向けVisaデビットカードのメリットと共通する点も多くあったそうだ。さらに、SMEに特徴的だったポイントとしては、振込み等の手数料削減効果や与信審査がないことなどがあげられた。