2013年8月20日8:00
3%のポイントが貯まる「ポンパレモール」で日常的な利用を促進
収益は度外視し、既存会員の活性化を目指す
リクルートライフスタイルでは、2013年3月15日から、日常利用に特化したショッピングモール「ポンパレモール」を開設した。同サイトの狙いも「リクルートカード」(関連記事)同様に、儲けを追求せず、既存会員に対し、便利にリクルートのサービスを利用してもらうことにあるそうだ。
リクルート全体でサイクルが回るサービスを目指す
ポイントをキーに他社との差別化を図る
「ポンパレモール」はポイントの利便性向上と、利用者の日常利用を促進させることがテーマとなっており、「リクルート全体で考えるサービスである」とリクルートライフスタイル ポンパレモールチーム プロデューサー 宮下俊氏は説明する。
リクルートIDおよびポイントが共通化される中、これまで縦割りで行われていた各サービスを横断して展開できるようになったが、「じゃらんnet」「ホットペッパービューティー」「ポンパレ」「赤すぐnet」などは、月に何度も利用するサービスではない。比較的利用頻度が多い「ホットペッパーグルメ」等に関しても月数回であり、日常的に同社のサービスを利用する機会がないのが課題だった。そのため、より日常的に、小額から利用できるモールとして「ポンパレモール」を開設したそうだ。
ポンパレモールの考えもリクルートカード同様だ。同サイトでの収益は最低限に抑え、出店者の利用料も他モールに比べて安価な2.5%に設定している。また、月額利用料も2万9,800円と割安で、追加料金は不要だ。同社ではポンパレモールをキーに、従来からあるサービスとの相乗効果で利益を上げる方針だ。
出店者は600弱だが、毎月約100店舗ずつ増加。売れ筋の商品は、食品や飲料水、日常雑貨などとなっている。今後も同様の出店者獲得に加え、商品数に重きを置いているため、多くの商材を抱えている店舗の獲得に力を入れる。
プロモーションについては、リクルートのサービスを利用しているユーザーを中心に実施。会員に対しては、ポイントプレゼントキャンペーンを定期的に行っている。また、リスティング広告なども展開しているそうだ。
「還元率3%と、ポイントがより多く貯まるのがポンパレモールの強みとなっていますので、そこをきちんとアピールしていきたいと考えています」(宮下氏)
同社では、ベースの3%還元に加えて、10%ポイントプレゼントといったキャンペーンを定期的に実施。また、店舗も含めると、20%還元も月に1、2度行っているそうだ。出店者の多くは他のモールに出店しているケースもあるが、「同じ商品で比較してもポイントの還元率を含め、ポンパレモールはお得感があります」と宮下氏は自信を見せる。
新規会員の獲得に貢献
他のモール同様の規模を目指す
また、他のモールも含めて展開している出店者からは、新規購入者が多く獲得できるという声をもらっている。ある店舗では、他モールで展開してもユーザーが重複する課題があったが、ポンパレモールにより8~9割の新規ユーザー獲得に成功した。リクルートでは幅広い事業を展開しているため、出店者の新たなユーザー層の獲得に役立つと期待している。
レコメンド機能搭載の準備も進めている。すでにフラッシュマーケティングの「ポンパレ」では、メールやサイト表示でレコメンドのロジックを入れているため、データ分析の手法は構築されている。そのため、データを蓄積し、ユーザーの行動履歴を踏まえ、どういった分野に興味があるのかをセグメントし、お薦めの商品を訴求するのは可能であると考えている。
決済手段については、モール共通でクレジットカード決済を導入。システムは決済代行事業者のソフトバンク・ペイメント・サービスに委託している。また、代引き、コンビニ決済など独自で導入する店舗もある。
「コンビニ決済は店舗からのニーズがありますので、弊社が包括契約して有利な条件を提供できるのであれば検討していきたいと思います。また、他のモールが提供しているIDを活用した決済についても利用者のニーズを見極めてから検討します」(宮下氏)
今後は、商品数を増やし、ジャンルを特化せずに総合モールを展開することで、「中長期的には他のモールと肩を並べていきたい」と宮下氏は意気込みを見せる。
将来的には、O2Oサービスの展開も考えられるそうだ。宮下氏は、「すでに弊社では飲食や旅館・ホテル、美容室など、リアルな場でのお付き合いがあるので、オンリーワンのサービスを構築していきたい」と構想を語った。
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