2014年1月10日8:00
プリンタと操作部を分離、設置レイアウトも自由自在な決済端末「CATS300」
オートカッターやバックライト機能を装備し、クラウド型電子マネーに対応
レジ周りのスペースをすっきりさせたいという飲食や物販の加盟店は多いだろう。そんな要望に応える形で登場した決済端末がオムロンソフトウェアの「CATS300」だ。同端末は、プリンタと操作部を分離させ、設置レイアウトも自由自在となっている。
従来と大きくコンセプトを変更した決済端末
端末はICピンパッド兼用
オムロンソフトウェアは、クレジットカード情報処理センターの日本カードネットワーク(CARDNET)が提供する「CARDNETセンター」に接続する決済端末を累計40万台以上設置している。同社では、従来と大きくコンセプトを変更したクラウド型電子マネー対応端末「CATS300」を開発し、2012年12月から販売を開始。同端末は、クレジットカード、銀聯、CARDNET標準ポイントに対応しており、6,000~7,000台を設置済みだ。
CATS300はこれまで市場にあまりなかったタイプの決済端末として注目を集めている。決済端末とプリンタを分離しており、かつ端末はICピンパッド兼用となっている。また、プリンタ部分は、通信と電源機能を有している。オムロンソフトウェア 決済ソリューション事業部 営業部 統括リーダー 堀口裕司氏は、「レジ周りの設置のスペースを確保できること、レイアウトも加盟店の環境に合わせて自由自在に対応できるのが特徴です」と、その強みを述べる。
高速プリンタを搭載し、決済処理時間の早さが特徴
1台で複数の電子マネーに対応可能
外形寸法は107(W)×約176(H)×約66(D)mmの業界最小クラスのサイズを実現。また、「これまでにない高速プリンタを搭載しており、業界最速クラスのスピードであると自負しています」と堀口氏は自信を見せる。さらに、アプリケーションを含めて、スピードを意識しており、決済処理時間としては最速クラスであると同社では考えている。また、「バックライト対応で視認性が高まっているため、質内の飲食店等にも好評です」とオムロンソフトウェア 営業部 部長 谷浦和幸氏は説明する。
さらに、従来の機種で対応している機能を踏襲して、クラウド型電子マネー対応など新たな機能を追加。電子マネーのリーダライタについては、トランザクション・メディア・ネットワークスの「UT1-neo」、パナソニックシステムネットワークの「R550」等に対応。また従来より対応しているリッチ型電子マネーも継承している。
「電子マネーについては全国レベルで認知が進んでおり、導入を求める声も増えている印象を受けます」(堀口氏)
通信回線については、インターネット、フレッツ光、専用線等に対応。最近はLANやインターネットを求める加盟店も増えていた。
主要なPOSベンダーの製品と連携
年間2~3万台の出荷が目標
気になる端末の価格については、「LANやインターネット対応の端末としては、従来の端末よりもコストを抑えています。個店からチェーン店までお使いいただける端末となり、特にオートカッター機能、バックライト搭載などをご評価いただき、採用に至るケースが多いです」と堀口氏。
また、POS連動にも対応しており、主要なPOSベンダーの製品と連携。保守については、100以上のオムロンサービス拠点でサポートしている。
なお、同端末は、CARDNETセンターに加え、オムロンソフトウェア自身が提供するOTACセンターにも接続。都内のショッピングセンターなどで稼働しているという。
当面の目標としては、年間2~3万台の端末は毎年導入していきたいそうだ。最終的には、「15万台の設置を行っていきたい」と堀口氏は意気込みを語った。