2014年4月21日11:20
モバイルを活用した送金サービスを世界各国で展開
米国に本拠を置くウエスタンユニオンは、世界200カ国以上の地域で、送金サービスを提供する世界最大手の国際送金会社だ。同社ではデジタルサービスを強化しており、世界24カ国で展開。また、モバイル・ウォレットにマネーを入金して送金できるサービスを18カ国で展開している。
世界200カ国以上でサービスを提供
キャリアとパートナーを組みサービスを展開
世界最大手の国際送金会社であるウエスタンユニオンは、日本を含め世界200カ国以上でサービスを展開。例えば、日本では、コンビニエンスストアのファミリーマートのキオスク端末(Famiポート)で送金サービスを提供している。
同社では、世界各地のキャリアとパートナーシップを組み、モバイルのアプリを利用して、利用者自身のクレジットカードや銀行口座を使って送金できるサービスを強化している。例えば、マレーシアの「マキシス」、ケニアの「サファリコム」、インドネシアの「スマート」などと組み、送金サービスを行っている。
モバイルとオンラインを利用した送金はデジタルビジネスと呼んでいるが、同分野の成長率は高いそうだ。すでに世界24カ国でサービスを展開。直近ではロシアでもサービスを開始した。PCやアプリを使って送金が可能で、送金先はキャッシュ、モバイル・ウォレット、銀行口座となっている。現状、送金額の取り扱いが一番大きいのはキャッシュとなっている。デジタルビジネス分野は2013年の後半に60%の成長率があったそうだ。
モバイル・ウォレットに入金できるサービスを18カ国で展開
日本では地方での展開を強化
モバイルを活用したウォレット・サービスについては、アフリカと南米で伸びており、特に「M-PESA」が数多く利用されているケニアでの成長が大きいという。また、モバイル・ウォレットにお金を入金して送金するサービスはインドネシア、ウガンダ、マダガスカル、タンザニア、マレーシアなど18カ国で展開している。
今後の市場を見ると、デジタルビジネス全体で500ミリオン$までは伸びると期待している。同社では携帯キャリアとのパートナーシップを強化することで、売り上げを伸ばしていきたいとしている。
日本については、まだまだローカルな企業で送金サービスがそれほど進んでいないため、開拓の余地があるという。また、モバイル・ウォレットサービスについては、日本に在日しているフィリピンやマレーシアの人に便利に利用してもらえるため、検討していきたいという。さらに、日本人でも、緊急にお金が必要な時、そして海外で旅行していてお金をなくした時などに便利に利用してもらうといった展開が考えられるそうだ。
※取材は「モバイル・ワールド・コングレス2014」のウエスタンユニオンブースにて、Vice President Strategy&Distribution WU Digital Nicholas A. LeCuyer氏、Senior Vice President General Manager WU Digital Khalid Fellahi氏に実施