2014年5月15日8:00
未回収リスク保証型の後払い決済で№1を目指す「後払い.com」
柔軟な手数料率やサポート体制、債権管理のノウハウが強み
キャッチボールが展開する「後払い.com」は、通販サイトなどでのショッピングにおいて、消費者に代わってキャッチボールがEC事業者に商品の代金を先払いする決済サービスとなり、5,000店舗以上が導入している。同社では柔軟な手数料率の設定やサポート面に加え、リアルタイム与信を開始するなど、通販サイトなどに向けたサービスを強化している。
リスクのない「後払い決済」で売上げ20%アップ
業界最安値水準の料金、土日祝日も含めたサポート体制が強み
「後払い.com」の利用者は、請求書発行後14日以内に、全国の銀行・郵便局・コンビニ20社約5万4,000店舗(2013年9月時点)での支払が可能だ。導入企業にとっては、未払いリスクがなくなり、請求書発行から消費者への入金まですべてキャッチボールが行うため、請求・回収の手間が省けるなどのメリットがある。後払いを導入する前に比べ、導入後20%売上げが上がったという声が多く寄せられている。
「手数料などの料金に関しては優位性があると思います。また、消費者の上限金額は他社5万円に比べ、弊社は上限額がないのが特徴です。さらに、土日祝日も含めたサポート面も強みとなっています。これにより、店舗の負担を軽くできるように努力しています」(キャッチボール 内田若雄氏)
決済手数料は、リスクフリープランが4.8%、スタンダードプランが4.2%(4,500円)、エキスパートプランが3.5%(1万8,000円)、スペシャルプランが2.8%(4万5,000円)となっている(決済手数料は非課税、月額固定費は税抜)。また、請求手数料は1件ごとに160円(税抜)。
現状、通販サイトの7~8割はクレジットカードを導入しているが、個人情報の漏えいなどの心配がない『後払い』を訴求することで、取り扱いをさらに伸ばせるとしている。また、通販サイトにとっては、決済手段の拡充により、これまで獲得できなかった新しい顧客を取り込めるメリットもある。
導入企業も順調に拡大しているが、新規の獲得に加え、「他社からの切り替えが多い」と内田氏は言う。その理由としては、コンビニに加え銀行・郵便局でも利用でき、手数料率で優位性があるからだという。
現在は、受注管理ソフトやショッピングカートのASPサービスを行う企業との連携を強化している。その成果もあり、連携企業から経由した申し込みが1日数十件ある日あるそうだ。また、決済代行会社との連携も行っている。
PC等の画面上に審査結果が出るリアルタイム与信をスタート
通販サイトに加え、役務系サービスの導入にも力を入れる
与信システムについては、従来、5分~2時間の審査の時間がかかっていたが、リアルタイム与信を自社サイトの独自ドメイン「本店カート」からスタートした。
「他社との差別化として、カード決済のように消費者の購入前画面に審査の結果が出る仕組みを導入しました。従来は人の目で判断していましたが、そこが自動化されます」(内田氏)
未払いの削減に向けては、期日までに支払が行われないケースの中で、支払いを“うっかり忘れていた”事が多いが、メールやコールセンターからの架電により、きめの細かい対応を行うことで、支払いにつなげている。
現状、導入サイトを平均すると10~20%の後払いの利用率があり、多いサイトでは40%あるそうだ。特にギフトが多いサイトでは、代引き決済が利用できない為、後払いのニーズが高い。通販サイトからは、決済方法として「代引き」や「前払い」を後払いに置き換えたいというニーズもあるそうだ。
BtoBの企業間決済にも対応可能
スクロール360との資本提携で大手企業への導入が加速
そのほか、同社サービスの特長として、上限金額を設けていないためBtoBの企業間決済にも対応可能だ。通常14日以内の支払い期限だが、企業間決済用に月末締翌月払いができ、請求書を月末で一つに取りまとめるオプションも対応をしている。
当面の目標としては、未回収リスク保証型の後払い決済の提供企業で№1となることだ。今後の展開次第で、まだまだ導入企業は伸ばせると考えている。内田氏は、「スクロール360と資本提携したことにより、信用力は格段と上がり、上場企業が安心して導入いただける環境が整いました」と言う。同社では今後、通販サイトに限らず、後払いが導入できるシーンを確立し、利用の裾野を広げていきたいとしている。