ネット専用の国際ブランド付きプリペイドカード 2014 まとめ(前編)

2014年9月10日8:00

ネット専用の国際ブランド付きプリペイドカード 2014 まとめ(前編)

日本カードビジネス研究会

「ネットで買い物、してますか?」

パソコンやスマートフォンを使い、インターネットで買い物をするという方も増えていますが、みなさんはどうやってお金を支払っていますか?

一番多いのはやはり国際ブランド付きクレジットカードで、カードの表面にVisa、MasterCard、JCB、Amex、Dinersのいずれかのロゴが入っているものです。

注文から商品発送までの時間が一番短いですし、ポイントが貯まるというのも魅力でしょう。ただ、購入したお店にクレジットカード情報を渡してしまうことに抵抗があるという方も多く、ネットでの買い物を躊躇したり、不安ながらもやむなく使っているという方もいます。

そんななか活躍の場が広がりつつあるのが、今回取り上げるネット専用の国際ブランド付きプリペイドカードです。知らない方も多いと思いますので、基本的なことからおさらいしていこうと思います。まずは前編として商品性のご紹介をし、後編では全5つのサービスをご紹介しようと思います。

まずは、ネット専用の国際ブランド付きプリペイドカードの“ネット専用”って、どういう意味でしょうか?

■ネット専用の国際ブランド付きプリペイドカードは、バーチャルです!

何を隠そう、このカード、二次元なんです。

カードと言っても、実際のプラスチックカードが手元に届くわけではなく、会員専用の画面にログインすると、カード決済に必要な情報を確認できるようになっているのです。カードが実在しないので、“バーチャルプリペ”などとも呼ばれています。

●図:Vプリカカード情報確認画面(Vプリカ「Myページの使い方」より)
ncbpreca1

16桁のカード番号はセキュリティ上マスキングされていますが、カーソルを合わせると、情報が表示されるようになっています。ネットカフェでの利用や人通りのある屋外での利用でも、覗き見などしづらいようになっているのです。

そして、バーチャルでカードの形がないため、コンビニやアパレルショップなど、実際の店舗では利用ができません。あくまでアマゾンやその他通販などの、インターネット上のお店のみです。

また有効期限の下の部分に、ニックネームという欄がある点も注目です。クレジットカードなどの場合、カードに氏名が表記されているわけですが、このバーチャルプリペは本名でなく、ニックネームが記載されているのです。

では、ネット専用の国際ブランド付きプリペイドカードとは、どういう人に向いているサービスなのでしょうか?

■ネット専用の国際ブランド付きプリペイドカードは、こんな方にオススメです!
1. クレジットカードを持っているけど、ネットショッピングでは使いたくない人
2. クレジットカードを持ちたくない人、持ちたいけど持てない人

(解説)
ネット専用の国際ブランド付きプリペイドカードには、クレジットカードと同じく国際ブランドのロゴが入っています。(現時点ではVisaとMasterCardだけです。)

上図を見ていただければ分かる通り、カード番号と有効期限が記載されていて、クレジットカードと同じようにネットショップで買い物をすることができます。さらに安心なことには、セキュリティ面がより強固なのです。

★セキュリティポイント1★

決済のときに必要な名義は本名でなく、登録したニックネームで良いため、個人情報が外部に漏れない

★セキュリティポイント2★

カード購入ごとにカード番号が変わったり、ネット上で簡単にカード番号変更もできる

★セキュリティポイント3★

ネット上で簡単にカードの有効・無効を設定できる(無効状態にしておくと、そのカード番号が利用できなくなる。)

またEdyやSuicaなどの電子マネーと同様、事前にお金をチャージしておく必要がある(あるいはiTunesカードのようにチャージ専用カードを購入する)ため、使い過ぎの心配もなく、不正利用による被害なども最小限に抑えられる点で安心感があります。

ちなみに国際ブランド付きプリペイドカードの場合、ネット専用か否かに関わらず、お金のチャージ先を“口座”、チャージされている金額を“残高”と呼ぶのが一般的です。銀行の口座をイメージすると、分かりやすいかと思います。

さて、クレジットカードと比べると、違いは他にもあります。申込み時の審査がなく誰でも(注1)持つことができますし、リボ払いやキャッシングなどのサービスもないのです。

「クレジットカード=借金」というイメージをお持ちの方でも、このプリペイドなら敬遠する必要もないのではないでしょうか?また個人事業主や学生などクレジットカードの審査に通りづらい方でも国際ブランドカードを使える、という点もメリットだと思います。

と、ここまでメリットばかり書いてきましたが、「それならみんなクレジットカードじゃなくてプリペイドカード使うじゃねーか!」という声も出てきます。そう、世の中そんなに甘くないですよね。このサービスにはクレジットカードにはない手数料がかかるのです。

■ネット専用の国際ブランド付きプリペイドカードには手数料がかかります!

1. カード発行手数料
2. 口座維持手数料

(解説)
安心を得るための対価と考えれば良いでしょうか。世知辛い世の中ですが、自分を守れるのは自分だけですので。

もっとも、銀行振込や宅配時の代金引換、またウェブマネーやビットキャッシュなどの電子マネーだって手数料はかかるわけですから、それらと比較してどれを選ぶかという話になりますね。上記2点以外にもいろいろありますが、代表的な2つを挙げました。

これら手数料は、各社のサービスごとに設定がまちまちですし、チャージ方法や金額によっても変わってきます。詳細は各社のサービス紹介の項に記載しますが、ざっくり言うと、1回の購入あたりだいたい5~10%程度の手数料がかかると考えてください。(注2)

またプリペイドカードに特徴的なのが口座維持手数料で、一定期間利用がないと手数料がかかってしまうというものです。このあたりはみなさんの用途に応じて、どのサービスを選べば良いのかを決める要因にもなるのではないでしょうか。

それでは前編の最後に、国際ブランド付きプリペイドカードがどんなシーンで活躍するかに触れたいと思います。

■ネット専用の国際ブランド付きプリペイドカードはこんな使い方にぴったり!

1. 海外のECショップ
2. 個人情報の漏洩や流出が不安なECショップ

(解説)
これまで見てきたように、国際ブランドが付いていながら、匿名で、残高以上の利用ができないという特性を考えると、賢明な男性の読者諸氏ならどのお店で使うのに適しているかもうお分かりでしょう。そう、ア●ルト●イトです。念のため申し上げますが、アパルトヘイトではありません。

日本のECショップであればさまざまな決済方法を選ぶことができますが、海外のECショップにおける決済方法はクレジットカードに限られてきます。今挙げた例のように、とりわけ個人情報を渡してしまうのが不安になるようなお店であったりすると、なおさらネット専用の国際ブランド付きプリペイドカードの強みが際立ちますよね。

そしてその点は国内の中小規模のECショップでも同じことが言えるのです。

例えば価格コムなどの価格比較サイトで希望商品を探したとして、だいたい価格が安い順に並べたときに上位に来るのは、大手家電量販店のECサイトではなく、あまり聞いたことのない実店舗を持たないようなお店だったりします。となると、いざ購入しようという段階で止めてしまったり、他のお店を選んだりする、というケースも少なくないのです。

最近では店舗に情報を渡さないようにする「楽天あんしん支払い」などのサービスも登場していますが、それを使わずとも、このネット専用の国際ブランド付きプリペイドカードなら気軽に使えるわけですね。

ただし国際ブランド付きプリペイドカードの場合、国際ブランド加盟店であっても一部使えないケースもあります。このバーチャルプリペも例外ではありません。詳細は「au WALLETまるわかり解説! -Suicaなど 電子マネーとの違いとは?「前編」-」に詳しくまとめたので、そちらをご覧いただきたいのですが、簡単に言ってしまえば、公共料金や電話料金など毎月継続的に支払いが発生するものには利用できません。各社ごとに使えない加盟店が見られるようになっていますので、購入前にご確認されることをオススメします。

ということで、ここまでネット専用の国際ブランド付きプリペイドカードの商品性について見てきました。続く後編では、具体的な各社のサービスを比較しながらご紹介しようと思います。

(注1)現状は各社の申込条件でいずれも18歳以上と定められています。
(注2)例えばVプリカの場合、ライフカードによる購入で手数料が0円となるなど、例外もあります。

■本記事は日本カードビジネス研究会の解説記事をご紹介しています。

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