2014年9月1日8:02NCB25年の軌跡からみえたカード・ペイメントの未来-1ノンバンクカードの隆盛と誤算Thrive & Crash
日本カードビジネス研究会 代表 佐藤元則
日本カードビジネス研究会(NCB)は1989年10月設立以来25年間、休むことなくNCBレポートの発行やセミナーの開催を続けてきました。
そのかいあって、この9月号は記念すべき300号となります。これもひとえに、NCB会員ならびに関係各位のあたたかいご支援の賜物と、こころよりお礼申し上げます。
今後NCBは、20代と30代のスタッフが主体となって、モバイル時代に対応したメッセージを発信していきます。これからも引続き、みなさまのご支援をお願いいたします。
さて、日本カードビジネス研究会25年の活動をあらためて振返ってみると、世界のカード・ペイメント業界は、わずか四半世紀の間にも激しく変遷し、そこには忘れてはならない貴重な教訓が残されていることに気づく。
現在カード・ペイメント業界でおきていること、たとえば、モバイルウォレットやノンバンクの参入、あるいはビットコインなどをみると、人はなぜこうも、おなじ過ちを犯してしまうのだろうと思わざるをえない。
競合に負けまいと我武者らに猛進するまえに、ちょっと立ち止まって、過去を振返ってみよう。道理にそったビジネスと、あるべき道から逸脱したビジネスの末路には、天地の開きがある。
事象の始まりにはきっかけがあり、終わりにはきざしがある。歴史はその因果関係をはっきりと教えてくる。カード・ペイメントの未来構想に、歴史の教訓はきっと役立つことだろう。
歴史を振返り、時に現在と比較しながら、歴史が物語る教訓を数回にわけて特集することにしよう。本号のテーマは、ノンバンクカードの隆盛と誤算である。