2014年10月16日18:42
日立製作所は、このほど近距離無線通信技術の国際標準規格であるNFC(Near Field Communication)に対応したスマートフォンなどのモバイルデバイス向け新サービスの導入を支援する「日立モバイルNFCサービス」を開発し、2014年10月17日から販売開始すると発表した。価格は個別見積りとなり、2015年2月から提供開始する。
「日立モバイルNFCサービス」は、新規に電子マネーやポイントサービスを開始するサービス事業者など、ID情報を活用したサービスを提供する国内外の企業や公共機関などが、NFC対応スマートフォンを電子マネーやポイントカード、従業員証などとして利用できるシステムを容易に導入・運用することを可能にするサービスであるという。具体的には、スマートフォン内のUICC(Universal Integrated Circuit Card)などのセキュア領域に、インターネット経由で本人認証情報や電子マネー情報などのID情報を追加し、利用可能なシステムを、主にクラウドサービスとして提供する。これにより、サービス事業者は、専用のカード媒体の発行コストの削減や、スマートフォンの特性を生かした集客サービスを実現できるという。
同サービスは、主にクラウドサービスとして提供するため、短期間でシステムを導入することが可能だ。また、オンプレミス(自社内設置・運用)のシステムを希望する顧客に対しては、パッケージソフトウェアとしても提供し、短期間のシステム構築を支援する。
さらに、「日立モバイルNFCサービス」と連携するスマートフォン向けのアプリケーションソフトウェア「モバイル共通アプリ」を提供することで、電子マネーやポイントサービスなどのシステムを利用する際に必要となるスマートフォン向けアプリケーションソフトウェアの開発や、スマートフォンのOS(Operating System)のバージョンアップなどに対応した検証作業をサービス事業者が行う必要がなくなるため、容易な導入・運用を実現する。
そのほか、会員番号や電子証明書などの本人認証情報、電子マネー情報、ポイント情報などのID情報の追加・利用に適用でき、NFC対応スマートフォンを電子マネーやポイントカードなどとして利用可能にするという。また、スマートフォンを従業員証や学生証として利用し、社内や校内のネットワークへのログイン認証や入退出管理などに適用することも可能だ。