2015年1月13日8:00プリペイドカード/ギフトカードの販売で世界に広がるインコムのPOSA技術日本ではデジタルギフトなどモバイルの成長に期待
日本でもコンビニエンスストアや家電量販店において、数多くのプリペイドカードやギフトカードの販売が行われているが、POSA技術(InComm’s Point of Sales Activation)を展開するIncomm(インコム)は米国アトランタを本社とし、日本、カナダ、イギリス、韓国などでビジネスを展開しており、約40万カ所の流通・販売網を構築している。同社のビジネスについて、VP and GM Financial Services Jeff Lewis氏に話を聞いた。
日本、中国、韓国のアジアや南米が成長
米国は成熟したマーケットに
――まずは、貴社のグローバルポジションについてお聞かせください。また、成長している国についてはいかがでしょうか?
Jeff Lewis:弊社は世界30カ国で、約2.8兆円のプリペイド、ギフトカードを販売しています。特に成長著しい国については、日本、中国、韓国のアジアですが、南米も成長しています。
――現在の米国のマーケットについてはいかがでしょうか?
Jeff Lewis:マーケットとしては非常に大きいですが、米国での成長は新製品の投入によって引っ張っています。ただ、米国は成熟した市場として位置づけています。数多くの商品を展開していますが、成長が著しいものもあれば、落ち着いている商品もあります。
――米国で特に伸びているカテゴリーの商品はありますか?
Jeff Lewis:ファイナンシャルサービスの国際ブランド搭載のギフトカードはまだ伸びています。また、Google Play等のカードも顕著な伸びを示しています。昨今は、消費者がこういったカードを購入しやすくなった環境もあると思います。
日本と米国のカードの利用傾向の違いは?
リテールと協力しさらに踏み込んだサービスを提供へ
――日本はオンラインゲーム等のカードは成長していますが、米国に比べるとギフトプロダクトには課題があると言われています。Jeff Lewis:
それぞれの国の特性により、販売されるカードのセグメントが異なることは確かです。例えば、米国ではカードが販売されてから支払われるまで7日程度かかっていますが、日本では40分程度で使われています。また、日本は現状、オンラインゲーム等のマーケットと言えます。
――将来的に日本でもギフト分野は伸びていく可能性はありますか?
Jeff Lewis:難しい質問ですが、楽観的な見方をすれば伸びる可能性はあります。これは、一緒にお仕事をしている日本のパートナーの活躍がカギとなり、正しい商品を作り出すことが大切です。日本市場の性質上、デジタルギフトは合っているかもしれません。アジア、特に日本はモバイルがキーになると思います。
――今後の目標についてお聞かせください。
Jeff Lewis:ギフトカード、ゲームカード、モバイルなど、我々のネットワークはリテールをベースに提供しています。グローバルでの目標はリテール業界の方々とさらに踏み込んだ動きをして、それぞれの国に合った商品やサービスの提供を行うことです。
※取材は2014年11月2~5日まで開催の「Money20/20」にて