消費者の目線でみるデビットカード~Debit Card

2015年6月30日8:05

消費者の目線でみるデビットカード~Debit Card

日本カードビジネス研究会 研究員 加藤 総

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日本における本格的なデビットカードとして
J-Debitがサービスを開始してから15年が経過した。
デビットカードは、クレジットカードや現金を超える決済手段の主役になる
との期待があったものの、その取扱高は年間1兆円に届かず、
いまだ普及とはいいがたい。
普及が進まない原因には、40兆円に届くクレジットカード取引の大半が一括払いであり、
デビットカードの役割を果たしていることや、
デビットカードに適しているとされる少額決済分野を電子マネーに奪われるなど、
国内特有の事情もあるといわれている。
果たしてどうだろうか。
現在、日本には大きく分けて2種類のデビットカードが存在している。
1つはJ-Debitであり、1つはVisaやJCBがブランド管理をおこなう国際デビットカードである。
これらの商品は、遅咲きで発展するのか、いずれ衰退するのか。
消費者の目線でみることで、これらの決済商品の意義を検証しつつ、
今後の市場の動きを予測してみよう。

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■統計情報のフシギ デビットカードとは何か?

Visa並びにMasterCardの発表によると、米国における2014年の両ブランドのDebit Program(以下「Debit」)の決済取扱高は1兆8,080億ドルであった。同時期のCredit and Charge Programs(以下「Credit」)が1兆8,210億ドルであり、Creditが2009年以来5年ぶりにDebitを上回ったことになる。

この話を聞くと、ふと疑問に思うのではないだろうか。2009年よりも前、具体的には日本ではじめてVisaデビットカードが発行された2006年前後には、すでに「米国ではDebitがCreditを上回っている」という話はあった。さらにいえば、MasterCardにおいては、過去一度もDebitがCreditを上回ったことはない。

その疑問の答えはこうだ。Visaは、現在と同内容で公表をはじめた2005年にはすでに、米国の決済件数において、DebitがCreditを上回っていた。MasterCardでは2007年に初めて、DebitがCreditを上回っている。つまり、2006年前後の話とは、Visaブランドの決済件数に限定したものであったわけである。

なお、用語の意味も注意しなければならない。Creditは日本でいうクレジットカードを指しているが、Debitは、日本でいうデビットカードとプリペイドカードを指している。デビットカードとプリペイドカードのいずれも、取引の時点で指定口座の残高から即時で引落としする決済手段であり、その違いは、指定口座が銀行口座であるか否かである。

ノンバンク口座に直接給与の支給ができる米国では、この2つの商品の違いは大きくないと感じる消費者がいてもおかしくはないが、日本ではその違いは大きい。本特集におけるデビットカードとは、銀行口座から即時引落としする決済手段であるJ-Debitと国際デビットカードを指す。

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■続きはNCBレポート2015年7月号で

 

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