2016年9月23日8:00
U-NEXTは、運営する映像配信サービス「U-NEXT」(ユーネクスト)で配信中の動画や書籍で利用できるプリペイドカード「U-NEXTカード」をコンビニエンスストアやドラッグストア、家電量販店などで販売している。クレジットカードを持っていないユーザーなどが気軽に購入でき、1枚で人気の映画やコミック・書籍が楽しめるカードとして好評だ。
コンビニの什器販売で先駆け的な映像配信カード
“コンビニで買えるレンタルビデオ”として訴求
2012 年12 月、U-NEXTは、日本ユニシスと提携し、スマートフォン・タブレット・PC・インターネット対応のテレビで、映画やドラマ、アニメなどのデジタルコンテンツを視聴できる「MOVIE CARD」の取り扱いを全国のローソンで開始。これにより、原則決済はクレジットカードであった映像配信サービスU-NEXT が、現金にも対応。利用者はカードを購入後、専用サイトにアクセスし、購入したカードに記載されているギフトコード(PIN コード)を入力することで、スマートフォンやPC等からU-NEXTで配信中のコンテンツを視聴することができる。
今でこそ、コンビニで「iTunes カード」や「Google Playギフトカード」等が什器販売されているのは当たり前となっているが、当時の日本において、映像配信のプリペイドカードは先駆け的な試みであった。U-NEXT NEXT事業部 マーケティング統括部 マーケティング推進担当 武田朋之氏は、「商品の入れ替わりが激しいコンビニにあって、一定数のカードを常時置いてもらうため専用の什器と一緒に納品し、“コンビニで買えるレンタルビデオ”というキャッチフレーズで大々的に展開しました」と説明する。
コンビニで販売したのは、日本で一番店舗数の多い業種であり、レンタルビデオ店などよりも身近な存在となっているためだ。また、当時コンビニにおける雑誌の売り上げが低下しており、プリペイドカード市場は右肩上がり。
デジタルコードに映画をひもづけたカードは、雑誌や書籍に代わる新たな商品になるのではという思いがあった。
話題性を集めて販売枚数は確実に伸びているが、内容を刷新した部分もある。同部 ビジネス開発担当 担当部長 木下尚氏は、「発売当初は1 つの映画タイトルに絞ったプリペイドカードの販売をしていましたが、レンタルビデオ店のように新作、準新作によって価格を変動させることが難しいため、現在は見放題でポイント付きの見放題カード(7日間見放題+ 540ポイント/ 990円、30日間見放題+ 1080ポイント/1,990円)と、最新作もたくさん視聴できる3,000円分のポイントカードの3種を発行しています。今では動画の視聴や書籍などにも利用ができるため、名称も、『MOVIE CARD』から『U-NEXT カード』に改めました」と話す。
交通インフラを中心に販路拡大を検討
ギフトカードとしての利用にも注力
ローソンでの販売実績を足掛かりに、U-NEXT カードは販路を拡大。インコム・ジャパンのPOSA 技術を活用し、ファミリーマート、ドン・キホーテ、ツルハグループ、ヤマダ電機、東海キオスクでも取り扱いを行っている。
さらに、U-NEXT 自体のサービスも年々拡充。映画やドラマ、アニメの名作はもちろん、最新作も充実しており、その数12万本以上。そのうち見放題のコンテンツも5万本以上あり、有料だが新作映画や放送中の最新ドラマの視聴も可能だ。また、U-NEXT は集英社、講談社、小学館など大手出版社の書籍を取り扱う電子書籍サービス「BookPlace(ブックプレイス)」も展開。新刊を含む20万冊以上のコミックや書籍が購入できる他、雑誌は70誌以上を読み放題で楽しむことができる。
※「プリペイドカード&ギフトカードガイドブック」から一部抜粋