多様化する決済対応とデータ利活用を実現する「DNPマルチペイメントサービス」の強みを紹介

2017年6月5日8:54

大日本印刷(DNP)は、2017年3月24日、「決済連動マーケティングセミナー2017」を開催。同セミナーでは、大日本印刷 情報イノベーション事業部 C&Iセンター マーケティング・決済プラットフォーム本部 マルチペイメント企画開発部 部長 西田真氏が「多様化する決済手法への対応と決済情報利活用を実現するDNPマルチペイメントサービスの取り組みについて」と題して講演した。国内における近年の決済環境の変化と、これに伴い加盟店が解決しなければならない課題、さらに、それに応える同社のDNPマルチペイメントサービスの強みについて紹介した。

多様な決済手段への対応と
カード情報の管理強化が、加盟店の課題に

近年の決済を取り巻く環境の変化として、まず挙げられるのは、磁気カード、接触ICカード、NFC、QR、さらには生体認証などに広がる決済手段の多様化だ。NFCでは特に、FeliCaを使った汎用電子マネーの普及が進み、加盟店の対応が必須となっている。また、QRに関してインバウンド需要が増加する中、Alipay、WeChat(微信)会員の来店促進という側面からも加盟店の導入意向は高い。これら多様な決済手段への対応が、加盟店にとっての課題のひとつになっているのだが、システムの改修、専用端末の導入、コスト負担など、課題解決のハードルは低くない。

大日本印刷 情報イノベーション事業部 C&Iセンター マーケティング・決済プラットフォーム本部 マルチペイメント企画開発部 部長 西田真氏

そしてもう1つ、加盟店に大きな課題としてのしかかっているのが、2016年10月に閣議決定され、2018年の施行を待つこととなった改正割賦販売法による、クレジットカード情報の管理強化。これにより、加盟店には、グローバルな情報セキュリティ統一基準であるPCI DSSへの準拠、もしくは、カード情報の非保持化が義務付けられる。

PCI DSSの準拠には多大な準備やコストがかかるため、多くの加盟店はカード情報の非保持化の方向で対応を進めるものと見られる。カード情報の非保持化を実現するには、カード情報をPOSでは解読できないように暗号化して取り扱う、もしくは、カード情報をPOSを通過させずに、直接各カード会社かPCI DSSに準拠したセンターに送信するという方法がある。いずれの方法をとるにしても、加盟店には早急な対応が迫られている。

決済連動型マーケティング・ソリューション
「DNPマルチペイメントサービス」とは

多様な決済手段への対応、クレジットカード情報の管理強化という2つの課題を一挙に解決するのが、DNPが提供する「DNPマルチペイメントサービス」だ。決済に迅速に対応すると同時に、その決済情報をもとにさまざまな販促機能を提供するクラウド型サービスを売りとしている。対面・非対面のあらゆる決済手段にワンストップで対応するプラットフォーム「DNPマルチメントゲートウェイサービス」と、決済情報を集計・分析して販促施策を立案・実行し、効果測定までを行う「DNP決済ID販促サービス」の、大きく2つのサービスからなる。

「DNPマルチペイメントサービス」の概要

このベースにあるのは、DNPがこれまで印刷、販促企画、顧客管理、インターネット技術の各分野で培ってきた「販促・送客基盤」「顧客基盤」「決済基盤」を統合した「DNPセキュリティ基盤」だ。3つの基盤を連携することによって、決済と販促を結び付けて加盟店の売上向上に寄与する、強力な決済連動型マーケティング・ソリューションの提供が可能になるとしている。

加盟店からクレジット、プリペイドなどの決済情報、ポイント情報などが送信されてくると、マルチペイメントGWセンターでは各決済事業者、サービス事業者と連携をとって決済を完了。同時にその情報を、クレジット、プリペイド、ポイントといった決済・サービス軸で集計・分析し、販促施策につなげる。例えば、特定のクレジットカードで決済した人の購入単価・来店頻度などの分析結果をもとに、当該クレジットカード保有者に対するクーポンやキャンペーン情報を配信して来店促進を図るといった具合だ。このように、加盟店が直接購買行動を把握していなかった層も含めてターゲットを探し出し、ダイレクトかつ迅速にアプローチできることが、「DNPマルチペイメントサービス」利用の大きなメリットだと、西田氏は強調した。

加えて西田氏は、「DNPマルチペイメントサービス」提供の基本的スタンスについて、「インフラや端末だけでなく、それぞれの加盟店のニーズを伺った上で、販促施策と併せて提案・提供しています。また、システムのカスタマイズにも個別に柔軟に対応しています」と強みを語った。

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