2017年6月22日16:20
イオンフィナンシャルサービスと日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は、2017年7月3日から、日本・アジア各国の利用者や提携加盟店向けの金融プラットフォーム構築に向け、ブロックチェーン技術の適用可能性に関する実証実験を開始すると発表した。
イオンフィナンシャルサービスは、日本国内や海外11カ国において、傘下子会社を通じてクレジット、決済、ファイナンスなどの金融サービスを提供している。今回の実証実験では、イオンフィナンシャルサービスの事業展開先である日本・アジア各国において、新たな金融プラットフォームの構築を目指すという。
具体的には、イオンフィナンシャルサービスのネットワークとブロックチェーン技術を活かし、買い物やサービス利用時の仮想通貨やポイントを通じた決済、および加盟店などの企業間の精算にかかわる決済、加えて、これら決済取引データの管理運営と利活用などについて、適用可能性と影響を検証するそうだ。
また、同検証には、Linux Foundationが提唱するハイパーレジャー(Hyperledger)プロジェクトのブロックチェーン基盤であるハイパーレジャーファブリックを利用する。IBMは、Linux Foundationの「ハイパーレジャー・プロジェクト」に参画し、世界各国でブロックチェーン技術の実用に向けた取り組みを実施している。IBMのブロックチェーン技術は、取引履歴を保存し共有する「分散台帳」、取引ルールを規定する「スマート・コントラクト」、取引をシステム上で確定する「合意形成」、取引の安全性を確保および認証する「暗号技術」を提供するという。これにより、特定の業界や団体単位でブロックチェーン・ネットワークを形成し、スマート・コントラクトと分散台帳を共有できるモデルの構築が可能としている。