日本ピザハットが公式アプリに「Masterpass」を搭載・運用開始

2017年8月3日8:00

モバイルウォレットの普及を睨み、便利に決済可能な「Masterpass」導入を決定

日本ピザハットは公式アプリに、Mastercardが運用する、複数のクレジットカードやポイントカードをまとめて登録できるモバイルウォレット・サービス「Masterpass」を搭載し、2017年6月30日より展開を開始した。注文をスマホから便利に完了できるようにすることでユーザーの利便性向上を図り、特にヘビーユーザーのさらなる受注促進につなげたい考えだ。Masterpassはまだ日本ではなじみが薄いサービスだが、Mastercardには圧倒的なブランド力があること、両社間にこれまでグローバルでの協業経験があったことなどから、導入を決めた。協力してプロモーションを展開することなどによって、普及を推進していく。

モバイルウォレット機能搭載でアクティブユーザーの利便性向上を図る
Mastercardとはグローバルで以前から協業関係

日本ピザハットは、公式アプリに、MasterCardが運用するモバイルウォレット・サービス「Masterpass」を搭載し、6月30日より展開を開始した。モバイルウォレットとは、複数のクレジットカードやポイントカードをまとめて登録しておき、必要な時に、必要な登録情報を呼び出して、簡単な操作で決済などの手続きを行えるサービスだ。日本ピザハットの公式アプリでは、シンプルな生体認証またはパスワード認証によって、最短3クリックで支払い手続きを完了できる。

日本ピザハット マーケティング部 デジタルマーケティング課 課長 渡辺圭祐氏

日本ピザハットでは、いずれモバイルウォレットの時代が来ることを見越して、1年以上前から、サービスの導入を検討してきた。

Masterpassは、日本ではまだまだ認知度が低い。だが、MastercardはVisaと並ぶ世界のクレジットカードの2大ブランド。一方、ピザハットも、本社がある米国をはじめ、世界100カ国以上に展開するグローバルブランドだ。「ピザハットとMastercardのロゴが併記されることは、日本ピザハットにとってイメージ戦略上メリットがあり、Mastercardにとっては、ピザハットが導入したことでMasterpassの認知が拡大するメリットがあります。双方のメリットが合致したと思います」と、日本ピザハット マーケティング部 デジタルマーケティング課 課長 渡辺圭祐氏は説明する。両社間にはグローバルで以前から協業関係もあり、連携はスムーズに運んだ。

プロモーション面では、Mastercardはブランド広告や、Masterpassのサービス内容に関する広告などを展開し、日本ピザハットではアクティブユーザー層に向けて、直接的にダウンロードおよび利用を促すための施策を打っていく。

「ひたすらダウンロード数を追うことは、まったくありません。きちんと使ってくださるユーザーに、ダウンロードしていただければと思っています。そして、そういったユーザーにコンスタントに使い続けていただくために、われわれは、使って“楽だ” “快適だ”と思っていただけるユーザーインターフェースをつくって届けていきたいと思っています」(渡辺氏)

ピザハットオンラインでも、特設webサイトで利用方法や操作方法を紹介

アプリ利用のさらなる活性化を目指す
決済手段のさらなる多様化も進める

注文件数に対するアプリ経由の比率は、グローバルでは5割近い国もあるというが、日本では1割にも満たない。WEBのオーガニック検索からのアクセスが非常に高いのだという。購買回数の年平均は2~3回。それぐらいの頻度であれば、クレジットカード番号などの個人情報をあらかじめ登録しておく必要がない、あるいは、個人情報漏えいのリスクがあることを考えると、登録しておきたくないと考える人が多いのではないか、と渡辺氏は見ている。しかし逆に、登録している人の購買頻度が高いことは、確かな事実だ。

全顧客平均の年購買回数が2~3回であるのに対し、電話で注文する人の年平均購買回数は1.5回、WEB経由は2.5回、アプリ経由でかつ共通ポイント「Ponta」利用の人は3.1回と、その差は歴然だ。

今回のMasterpassの導入は、こういったヘビーユーザーの利便性をますます向上させ、さらなる利用促進を狙う施策と言える。顧客戦略の要であるデジタルマーケティングの中でも、新たなサービスは大きな鍵を握る。決済手段のさらなる多様化については、費用対効果との見合いを考えながら、順序立てて導入を進めていく意向だ。

なお、Masterpass導入では、すでにピザハット公式アプリにて実績のあるアプリケーション開発会社である株式会社ノートスペースが決済機能の組込みを担った。また、ピザハットオンラインで実績のあるクレジットカード決済代行であるQCS(ビリングシステム株式会社100%子会社)のPCI DSS準拠のゲートウェイを利用してクレジットカード決済を行っているそうだ。

テスト展開を行った「スマートプレート」に手応え
今後の発展的取り組みについて検討中

また、日本ピザハットでは、アクアビットスパイラルズが提供している「スマートプレート」のテストマーケティングを実施してきた。

2月20日から、ピザハット奏の杜フォルテ津田沼店でピザを購入した顧客、先着1.000名に、冷蔵庫などに貼っておけるマグネットを配布。そこに書かれているQRコードもしくはNFCタグをスマホで読み取ると、スムーズにWEBサイトにアクセスできる仕組みとした。WEBサイトへのアクセスを促す仕掛けとして、毎日1回参加でき、クーポンなどが当たるルーレットなどの企画も用意した。

この目的は、生活の中でいつもピザハットを近しく感じてもらい、いざ出前を頼もうというときに、いの一番にピザハットを想起してもらえる状況をつくること。奏の杜フォルテ津田沼店でマグネットを受け取った1,000名のうち、すでにユニークユーザー200名以上がスマホで読み取ってWEBサイトにアクセスしたといい、同社はこの数字に手応えを感じている。ただし、具体的なサービスとして落とし込む際には、コスト面を含め、改善点もあることも事実だ。

今後の施策として同社では、例えば新店開店の際に近隣住宅にマグネットを配布したり、貸会議室やホテルなどにマグネットを配布したりすることを構想しているという。

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