2015年2月24日8:13「MasterPass」と連携した生体認証、デジタル雑誌購入、レストラン支払いを紹介
MasterCardは、2014年2月23日、同社が協賛した「楽天金融カンファレンス2015」(主催:楽天)の展示ブースにおいてデジタル決済サービス「MasterPass」と連携したソリューションを紹介した。
デジタル決済サービス「MasterPass」と連携
MasterPassは、IDを利用して簡易に決済が可能なオンラインでの「チェックアウトサービス」、導入企業が独自ウォレット・サービス等を展開できる「ウォレット・サービス」、クーポンなどのオファーが可能な「高付加価値サービス」を提供している。今回、「MasterPass」と連携した生体認証システム「Authentication」、デジタルコンテンツを閲覧しながら気に入った商品を即座に購入できる「Shop This! With MasterCard」、レストラン等における事前予約サービス「Pay at Table」の3つのソリューションを紹介した。「MasterPass」により、事前に登録したクレジットカード等を利用して数回のクリックで簡易な決済が可能となる。
多層認証を実現した「Authentication」
「Authentication」は、複数のセキュリティを使用する多層認証を実施することにより、取引の安全性強化を実現するという。デモでは、スマートフォンのカメラを利用した顔認証とAppleの「Touch ID」を組み合わせた二要素認証を実施。また、心臓の鼓動でユーザーを識別できるデバイス「Nymi」を利用した認証のデモも行った。昨今は推測されやすいIDを利用して決済が行われる事件なども続いているため、生体認証の導入により、安全な決済が可能となるそうだ。
デジタル雑誌をワンクリックで購入できる「ShopThis! with MasterPass」
「ShopThis! with MasterPass」は、米国の有名デジタル雑誌「Allure」のデジタルコンテンツを閲覧しながら、気に入ったデジタル雑誌を、即座に購入できるサービスとなる。ユーザーは欲しい商品をタップすると、MasterPassの決済画面へ遷移し、簡易な決済が可能だ。米国では、楽天の「Rakuten.com」と「Wired magazine」でも過去にパイロットを行っている。ユーザー企業は自社サイトにAPIを組み込むことでサービスを利用できるという。
ランチタイムの支払いをスムーズにする「Pay at Table」
「Pay at Table」は、アプリと連動したレストランでの支払いが可能な仕組みとなる。英国の日本食レストラン「Wagamama」の140店舗でトライアルが始まっている。利用者はGPSにより店舗にチェックイン。予約をした人、同行者がそれぞれアプリを利用可能だ。利用者は、食事後に精算する際、自身が頼んだ食事を選択してMasterPassによる個別支払いが可能だ。また、チップの金額も選択できる。さらに、割り勘も機能的には利用できるという。MasterCardが日本で同サービスを展開する際は、ランチタイムなどでの支払いに有効であると考えている。
なお、MasterPassは国内において、クレジットカードのアクワイアリング(加盟店開拓)事業を中心にビジネスを展開するユーシーカード(UCカード)での採用が決定している。