2017年9月8日8:24
日本NCRは、2017年9月7日に記者説明会を開催し、セルフレジ「NCR Fastlane SelfServ Checkout Release 6J NCRフレックスセルフ」やPOS端末「NCR RealPOS XR7J」、モバイル端末を使ったセルフショッピングを実現する「NCR Fastlane モバイルショッパー」を発表した。
米国ではWhole FoodsやWal-Martに製品を提供
店舗の変革に向け3つの製品を発表
日本NCRは、小売業での歴史的な変革をリードしてきたという。日本NCR 代表取締役社長の内藤眞氏によると、米国ではAmazonが買収したWhole Foods(ホールフーズ)やWal-Mart(ウォルマート)などに製品を提供しており、小売業のオムニチャネル化等、新たな展開を支援している。顧客はもちろん、店舗販売員にも負担のない製品を提供しているそうだ。
NCR バイスプレジデント ストアトランスフォーメーションソリューションズ Dusty Lutz氏は、「小売業者へのプレッシャーが強まり、かつてないほど競争が激しくなっている業界で、消費者に選ばれる店舗になる戦略を構築する必要があります」と説明する。店舗では、セルフレジやセミセルフレジ、モバイルの活用などによる消費者のレジ待ち時間の短縮、運営コストの最適化、レジ担当者の業務を効率化して別の仕事ができるような取り組みが求められるとした。Lutz氏は、「店舗でのチェックアウトの変革を実行すると、店舗ではレジ待ちの列は見当たりません。店員も別の作業に割り当てることが可能になります」と語った。
日本NCRでは、消費者に対して時代に即した新しい発想の購買体験を創造する「ストアトランスフォーメーション」の実現を支援している。その実現に向け、今回、3つの製品を発表した。
「NCR Fastlane SelfServ Checkout Release 6J NCRフレックスセルフ」は極小化された設置面積を実現
セルフレジ「NCR Fastlane SelfServ Checkout Release 6J NCRフレックスセルフ」は、「究極に考えたのは小さい設置面積」だと日本NCR 流通マーケティング部長 池田裕之氏は話す。小型であるため、店舗のレイアウトが変わっても動かせるなど、店舗にとって設置が容易になる。
店舗の状況に応じてセルフレジ、セミセルフレジ、電子マネーチャージャーと多目的利用が可能だ。また、二人制構成時にキャッシャー端末として利用することもできる。さらに、高感度でタッチ位置補正不要の最新タッチパネルの搭載、つり銭排出スピードの向上なども特徴となっている。
記者会見では、決済機能として、日本マクドナルドやローソンなどで利用されているパナソニック システムネットワークスのPOS接続型マルチ決済端末「JT-R600CR-01(ユニット型)」を設置していたが、他社の端末との連携も可能だ。
NCR RealPOS XR7Jは設置場所を選ばないコンパクトなデザイン
高性能静電容量式15インチタッチパネル
「NCR RealPOS XR7J 」は、7万台を販売した「RealPOS XR7」をベースに、無線LANアダプター、無停電電源供給装置(UPS)、POSプリンターを一体化。設置場所を選ばないコンパクトなデザインが売りとなっている。
液晶は、タッチ位置補正不要の高性能静電容量式15インチタッチパネルを採用。また、USBポートやシリアルポートの拡張性、SSD(Solid State Disk)、防塵・防滴といったPOSに必要とされる堅牢性を備えた。
自身のスマホもしくは店舗のモバイル端末を活用
スマホ利用ではオンライン決済に対応
ショッピング体験ソリューション「NCR Fastlane モバイルショッパー(ファストレーン モバイルショッパー)」は、モバイルを活用し、レジ待ち時間の短縮を実現するソリューション。利用者は、自身のスマートフォン、もしくは店舗設置の専用スキャナーを使って、商品を棚から取り出し、モバイルで商品登録(スキャニング)を実施。販売員による商品登録(スキャニング)が必要なくなることで、レジカゴからの詰め替え時間も削減できる。また、支払い処理は、レジを利用せずにそのままショッピングを終えられるオンライン決済、または店舗設置のレジ、セルフレジで行うことが可能だ。
さらにモバイルショッパーでは、消費者の趣味・嗜好に合わせたプロモーション情報の送信、ショッピングリストや商品情報を商品登録時に参照できるため、消費者に新たなショッピング体験を提供できるとした。また、店舗では支払い処理にかかる作業を軽減することができる。
将来には店舗から提供するデータ連携だけではなく、各種アプリケーションと連携することによって、買い置き情報、各種レシピ情報、購買傾向に基づいたショッピングリストの自動生成も可能としている。
発表された3製品の提供開始は来春(2018年1月~3月)を予定する。価格は非公表となっている。