新オフィス移転のOrigamiが、日本のキャッシュレス化推進へ決意

2018年2月8日9:46 

スマートフォン決済サービス「Origami Pay」を運営するOrigamiは、本社を表参道から六本木に移転し、2018年2月1日から新オフィスで営業を開始した。Origami 代表取締役社長 康井義貴氏は新本社のお披露目と記者会見を開き、さらなるサービスの拡充や人員の倍増を目指す経営戦略を明らかにし、2027年までに40パーセントのキャッシュレス化を目指す政府の目標実現を後押しする決意を表明した。(ライター 小島清利)

新オフィスのテーマは「未完成・発展性」と「透明性」

新オフィスは、東京都港区の六本木ヒルズ森タワー31階で、建築家の荒木信雄氏が監修した。テーマは「未完成・発展性」と「透明性」。「未完成・発展性」については、Origamiがまだ発展途上の会社であり、今後も形を変えながら進化できるように、拡張性を持たせているのが特徴。今後、現在70人の人員を140人程度まで増員することを計画しており、メンバーの増加や新しい部署を設置した場合にも柔軟に拡張できるシステムになっている。

Origamiの経営戦略について説明するOrigami 代表取締役社長 康井義貴氏

「透明性」については、2012年2月の創業当時から重視しているテーマで、社員間での透明性の高いコミュニケーションを基本とし、スピーディーに発展していくことを目指している。決済をサービスとしている会社として、セキュリティーを高める工夫も整えている。

受付を入ると、すぐ目に付く位置にOrigamiのキャッシュレスを体現するOrigami Kiosk が設置されている。キャッシュレスと新しいショッピング体験を象徴したユニットで、全体がコーポレートカラーであるオレンジのフレームで囲われている。ボールペンやマスキングテープなどのステーショナリー、Tシャツなどのウェア、傘などの小物など、ロゴ入りのグッズ・小物類を販売しており、社員や訪問客がOrigami Payを利用して商品を購入できる。

キャッシュレスを体現するOrigami Kiosk

メンバーのパフォーマンスを上げる人事システム「Kitai」

エントランス空間を抜けると、共用スペースと会議室がある。共用スペースは木製のテーブルが並び、カジュアルにミーティングをしたり、社員が好きな場所で作業ができる。会議室は、パーテーションによる空間づくりを展開するコマニーの「ファクトリーブース」を使い、透明性と拡張性のあるデザインを採用している。執務スペースも十分なスペースを確保し、コラボレーションが生まれやすいレイアウトになっている。

Origami マーケティングディレクターの古見幸生氏は、Origamiの特徴として、「Kitai」と呼ばれる人事システムを紹介した。この制度は、各自に期待されている責務や職務を明確にすることで、パフォーマンスしやすい環境を作るための制度という。メンバーは担当上長と個別ミーティングを月に一回開催し、互いが考えている「Kitai」について意見交換し、共有する仕組み。このミーティング専用の「Kitai Room」が3つ設けられており、透明性を保ちながら防音性を重視し、安心して話し合えるようにしている。

さらに、社内外のイベントが開催できるオープンスペースを設けており、週一回全社員が集まって行う「All Hands」のミーティングをはじめ、Origamiのカルチャーを社外に紹介するOpen Houseや、各種勉強会、採用関連のイベントなどを行う。

資本・業務の両面で大企業と提携

そのオープンスペースに集まったメディアを前に、康井氏がキャッシュレス社会を実現するためのOrigamiのビジネスや経営方針について紹介した。

中国やインドなどの新興国では、「Origami Pay」のようなQRコードを活用したスマートフォン決済サービスが普及しているのに対し、日本や米国ではキャッシュレス社会の整備が遅れている。このままでは、Eコマースだけが発展し、リアル店舗でのショッピングが衰退しかねない。経済産業省は2027年までに40パーセントのキャッシュレスの実現を目標に掲げた。

Origamiは2012年の創業以来、KDDIや三越伊勢丹ホールディングス、ローソンなどの大手企業と提携し、業容を拡大してきた。Origami Payはサービス開始から12カ月で、約2万店舗が導入を決めている。

直近では、2018年1月31日、大垣共立銀行と資本業務提携を行い、フィンテックで地方創生の推進に取り組む方針を発表。Origami Payに大垣共立銀行の銀行口座を直接連携することで、リアルタイムに預金口座から決済代金を引き落とすスマホ決済を実現する。

Origamiの成長の原動力となる「オープンプラットフォーム戦略」とは?

また、今後のOrigamiの成長の原動力として期待されるのが、「オープンプラットフォーム戦略」だ。クレディセゾンとの協業により、Origami PayのQR決済テクノロジーを提供し、クレディセゾンが、セゾンカード・UCカード会員向けのスマホアプリ「セゾンPortal」「UC Portal」で利用できる決済サービス「セゾンOrigami Pay」「UC Origami Pay」を、2018年1月25日から始めた。これは、Origami Payをオープン化し、他社のアプリでスマホ決済を可能とする初の事例となる。

よりたくさんの人にOrigami Payを使えるようにすることで、顧客の見えるかを促進する狙いがある。Origamiの考えるCRMは、決済を通じて顧客の見える化が実現できる仕組みで、見込み顧客へのアプローチや再来店・単価アップを促すことで、LTVを向上させるサービスの提供を目指している。

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