2010年10月4日10:23
バーコードでモバイル決済
☆☆☆ 既存POSシステムをそのまま活用できるモバイル決済 ☆☆☆
Mobile Payment with Barcode
日本カードビジネス研究会 代表 佐藤 元則
バーコード決済を進化させた
スマートフォン
iPhoneの登場で、米国ではスマートフォン利用者が急拡大している。インターネットの登場は、コミュニケーションのあり方を劇的に変えた。いまスマートフォンが、コミュニケーションの方法を、さらに劇的に変えようとしている。
そのコミュニケーションとは、スマートフォン利用者とショップとの決済コミュニケーションである。この決済に介在するのはバーコードだ。ショップやレストランのPOSで使われている、あのバーコードである。
スマートフォンに表示されるバーコードを使って決済すれば、サンキューメールが届く。ポイントがつく場合は、獲得ポイントを表示できる。いつ、どこのショップで、いくら使ったかという利用履歴も照会できる。
リアルのカードではできないコミュニケーションが、スマートフォンとバーコードで簡単にできるようになった。しかも、既存のPOSシステムがそのまま使える。
スマートフォンのスクリーンに、カード券面とバーコードを表示するバーチャルカードだから、リアルのカードを発行するコストはいらない。
米国の大手ショップやレストランチェーンは、自社のハウスギフトカードを発行している。そのインフラを使って、モバイルのバーチャルカードに置換えようという試みがはじまった。
スターバックスやZピザ、サブウェイで、そしてニューヨーク州レストラン協会に加盟するレストランで。スマートフォンのバーコード決済がにわかに注目を集めている。
これらのショップにバーコード決済を提供しているのは、いずれもベンチャー企業である。
スターバックスにはエムファウンドリー、Zピザやニューヨーク州レストラン協会にはモカペイ、サブウェイにはフェイスキャッシュ、アウトドアのバスプロショップにはトランザクションワイアレスがソリューションを提供している。
本号では、エムファウンドリー、モカペイ、フェイスキャッシュの3例を取りあげて、モバイルバーコード決済の可能性について考えてみたい。