2019年2月13日8:20
KDDIは、2019年2月12日に記者説明会を開催し、スマホ決済サービス「au Pay」等を含め、スマートフォンで金融サービスを強化すると発表した。
「au WALLET」は1,000億円強の残高
KDDIでは、通信とライフスタイルの融合を目指している。現在は、キャッシュレス化が話題となっているが、2014年に金融サービスとして、「au WALLET」をリリース。会員数は2,000万強となっている。また、日常生活で貯まる「WALLETポイント」との連動により、1,000億円強の残高を有している。これは、単純計算で1日あたり5,000円の残高がある計算だが、例えばプリペイドカードでは出し入れがあり、日常的に入金して利用している人も多いとしている。
また、2019年3月期の見込みで、「au WALLET」や「auかんたん決済」等も含めたau経済圏は2.5兆円となり、5年で6倍強になるとした。
「au PAY」は早期の100万加盟店を目指す
同社では、スマートマネー構想として、プリペイド、クレジットカードに続き、スマホ決済を強化するとした。その取り組みの1つとして、2019年4月よりバーコードやQRコードを使った新たなスマホ決済サービス「au PAY」を開始する。「au PAY」は、「au WALLET アプリ」から利用を開始することができ、au WALLET残高やWALLET ポイントを利用して店舗での支払いに利用可能だ。これにより、中小店舗などの加盟店を広げていきたいとしている。
KDDIでは、2019年度早々に、100万カ所以上の加盟店網の整備を目指す。先行してスマートフォン決済サービスを展開する企業の公表では、利用カ所ベースとなり、加盟店ベースではないが、「スポットベースで100万カ所以上」を達成させるという。なお、ここでいう100万カ所は、QUICPay加盟店を
※上記の加盟店数の記述では誤解を招く表現があったため、修正させていただきました。読者の皆様、関係者の皆様にはお詫び申し上げます。
「食べログ」と連携して「au PAY」推進
その取り組みの1つとして、カカクコムが運営する「食べログ」と連携し、共同で「au PAY」加盟店の開拓と店舗集客を支援する。また、auサービスを今夏からキャリアフリーにすることで、さらなる利用者の拡大を目指す。
同社では、au WALLETを中心にワンストップな決済・金融サービスの体験を実現させる方針だ。au WALLETアプリを中心にスマホですべてが完結させるため、「au WALLET」アプリを進化させる予定だ。これにより、「au PAY」の支払い、送金・払い出し、チャージ、Apple Payの支払いなどができる。また、家計診断、ライフプラン診断などの機能も提供する。
「auフィナンシャルホールディングス」を設立
さらに、中間金融持株会社「auフィナンシャルホールディングス」を設立。KDDIは、2019年4月1日付で、じぶん銀行、KDDIフィナンシャルサービス、ウェブマネー、KDDIアセットマネジメント、KDDI Reinsurance Corporationの5社を、「auフィナンシャルホールディングス」の傘下に移管する予定だ。また、傘下の5社、KDDIグループのau損害保険およびカブドットコム証券の社名を、2019年度中にauブランドを冠した名称に統一する。
あわせて、「KDDI Open Innovation Fund 3号」において設定している「投資プログラム」に、「FinTech Fund Program」を追加した。KDDI Open Innovation Fund 3号は、FinTechベンチャー企業等に対して5年間で約200億円の出資を目的とし、グローバル・ブレインと共同で設立したそうだ。